屋久島遭難騒ぎ

屋久島の鯛ノ川で遭難事故。山岳ガイド付きのツアー沢登りだったのだけど、五名中三名死亡。増水していて、渡渉時に流されたらしい。鯛ノ川はワンゲルで最も一緒に沢に行った同期の奴が、約一年半前に一人で遡行していて、多少なりとも写真を見たり、山行記録を読んだりしていたから、生々しさを感じた。
山岳ガイドの人は調べた限り経験豊富で、下手なミスをするようには思えなかった。でもそれゆえ、過信があったのか?ゴールデンウィークという時間に縛りを感じたのか?入渓するということに参加者は意見を言えたのか?もしくは参加者からの圧力があったのか?この人の言うことなら大丈夫という馴れ合いがあったのか?天候判断が甘かったのか?参加者の登攀レベル+現地判断レベルが低過ぎたのか?本当に予測外の自然の脅威だったのか?いろいろ考えさせられる。
沢登りは楽しい。でも、危険なことに違いはない。遭難事故が起こる度に、自分の気持ちを引き締める。夢と計画は大きく、情報収集は可能な限り、そして判断は臆病に、いざという場面では大胆に。
ガイド登山は、モノによっては素晴らしいものではあるし、今は自分一人のレベルで行けない場所へのステップアップとして役に立つものだけど、でも、もし現地において自己決定が出来ないのならば、行く気がしないな。自分の判断で窮地に陥るのならば覚悟は出来る。でも、言われた通りにやって窮地に陥るのはごめんだ。これは価値観の問題かもしれないけど。
そんなことを久しぶりに考えてみた。