秩父の夜

夕飯は米一合、豚肉とキャベツとモヤシの野菜炒め、納豆、味噌汁だった。
風呂は湯舟に水を溜めて沸かすタイプ、シャワーは付いていない。
雨が降り続く中、窓を開けると川虫の成虫が入ってくる。ラジオから流れる天気予報は、明後日朝の台風接近を告げる。
雨に濡れた服はまだ乾き切らず。
先日話していたある事についての評価が東京にいる友人から送られてきた。選好性の平均と分散、そんな事をぼんやりと考える。
雨の夜の秩父の闇は、深くそして悩ましい。
しっとりとした空気が、この部屋と僕の思考を満たしている