小林さんの送別会

研究室の学生の長老、既に三十路、僕のいる研究室で八年数ヶ月の時を過ごしてきて、昨年博士号を取ったDr.Kobayashiが、来月から京都に行ってしまうので、研究室で送別会を開く。輪読の後、買出し、そして料理。今回、川上さんが地元からアジの干物をたっぷり持ってきてくれた。あと、昨年度卒業して今北海道にいる河内さんがいろいろ送ってきてくれた。最近は研究室でやる飲み会は、生協に注文したり、外で惣菜やらいろいろ買ってくることが多かったのだけど、今回は久しぶりにほぼ手料理となる。料理面ではいわのりがいろいろ取り仕切っていた。
OB/OGの人も結構来てくれた。流石、Dr.Kobayashi。長年いるだけのことはある。そして何よりやさしい先輩だ。専門分野は水生昆虫を中心に、川の上流部での落葉リターの移動、堆積、それぞれの微小な生息ハビタットの種構成、そういうことをやってきた。秩父演習林を長らく利用していたので、僕は、東京でも、秩父の調査地でも非常にお世話になった。一月以上前から聞いてはいたものの、やはりいなくなるというのは、寂しいものだ。今度行く京大の防災研究所では、土砂移動の関係を見ることになるという。一時的な職で、今後どうなるかはどうなるかは全然わからない。博士号を取るか、取らないか、そうしたことを問う本を読むと、修士号取得者で職(業種関係なし)がないのは5%らしいが、博士号取得者で職がない人は35%にのぼるという。その35%の中にはポスドクなどの一時的な職も含むらしいので、実際はもう少し少ないのだけど、研究者とは非常に不安定な部分があり、また今の日本の、大学院生を増やすのはいいが、その後の職を準備していないという状況は、つらい。どうしようもない研究をしているとか、あと、ドクターに進学した人でも大学に来ないとか、そういう人は、消えてくれ。でも何とかしないと、研究が廃れてしまうよ。よく思う。
研究について考えることはいろいろある。
またそのうち書いてみよう。

途中、抜けたりしたものの、僕は二時過ぎまでいた。
家に帰って、寝た。