郵政民営化

そうだそうだと思う記事があった。毎日新聞の記事。リンク先が消えるのは惜しいので、続きを読むに、コピー。
郵政民営化に対して、期待していたのは財政投融資の改革。でもそれはまったくなされていない。
郵政民営化は論点が多過ぎて、議論が発散しがち。いろいろ議論はあるけど、郵便サービス、郵貯の安心感を考えると、民営化は反対、でも、財政投融資改革考えると賛成、無茶苦茶平たく言うとこのような感想を僕は持っていたのだけど、期待していた部分は何も変わらないのだ。やっぱり、ダメダメじゃん!あたらめて思った。


何かを変えるのは大変だ。
僕も負けないようにしよう。


夜、家に帰ってくると、ワンゲルの部長の先生から年賀状が届いていた。
「(仕事は)いろいろ自分が思い描いているものと違う面もあるかもしれませんが、じっくり息長く、がんばって下さい」
ありふれたフレーズだったけど、何だかちょっぴり、心に響いた。




以下毎日新聞より引用。

拝啓・小泉さま:
新春に一言/3 山崎養世シンクタンク代表

 ◆「郵政民営化、話が違います」−−山崎養世(やすよ)・シンクタンク代表

 ◇財政改革こそ本質 当初の約束守って

 小泉さん。昨年9月には長い国民向けの「お手紙」をありがとうございました。題は「郵政民営化の基本方針」。何度も最後まで読み返し、感じたのは「どうして大事なことが書いていないのか」ということでした。

 首相になる前、あなたは郵政民営化について著書にこう書きましたね。

 「郵政3事業の民営化は……税金を使って特殊法人に投融資を行う国営金融機関・財政投融資制度の抜本的改革につながる。……郵政省のみならず、大蔵(現財務)省をはじめ全省庁がいやがる改革であろう」

 私は「まさにその通り」と感動したのです。

 ところが、あなたのお手紙には「財投」という言葉が一言もありませんでした。お手紙にある「郵政民営化」は、かつてあなたが主張したものとはまったく違うと言わざるを得ません。

 財政投融資とは、私たちの郵便貯金や簡易保険、年金など360兆円ものお金を「銀行役」の財務省理財局が預かり、それを特殊法人などに貸すことです。郵貯簡保年金は、財務省理財局という「銀行」にお金を預ける「預金者」と言えます。

 特殊法人財務省からの融資で事業を行う「借り手企業」と言えましょう。この特殊法人が、財務省にお金を返せなくなっている。この「公的金融の不良債権問題」が、財投をめぐる最も本質的な問題です。

 小泉さん、あなたが民間銀行の不良債権問題の解決に着手したことは、率直に評価したいと思います。しかし今、それを大きく上回る不良債権を「お上」が抱え、あなたは放ったらかしにしていらっしゃる。

 政府・与党からは「4分社化」「3分社化」と、郵政事業の経営形態の議論ばかりが聞こえ、公的金融の不良債権問題は消えています。「木を見て森を見ず」と申し上げたい。なぜ郵政民営化が必要だったのか、目的を再確認すべきです。

 小泉さん。あなたは郵政民営化財投を改革し、日本の財政の根本的な体質改善をすると訴えました。しかし、今あなたがおっしゃっていることは、財政赤字の原因に手を付けないまま、「預金者」である郵貯が悪い、と言っているのと同じではありませんか。

 郵貯にも改めるべき点はあるでしょう。しかし、ダイエー問題で厳しい検査を受けたのは、貸手のUFJ銀行と借り手のダイエーであり、UFJ銀行の預金者が責任を取らされたわけではありません。「貸手」の財務省と「借り手」の特殊法人の改革に手を付けず、「預金者」の郵貯簡保を改革するのは、順序が違います。まず財務省理財局と特殊法人の検査に入り、不良債権の実態を明らかにして損失を確定し、処理をすることが急務です。

 財投改革をやれば、財務省理財局が「銀行役」であることがはっきりします。理財局は約100人の陣容で360兆円を貸していますが、融資の審査、回収の能力はありません。一般の銀行なら業務停止です。その改革が世間から「大蔵族」とみられている小泉さんにできるでしょうか。もう私には期待できません。

 小泉さんの最大の罪は、形だけの郵政改革をやることで国民に「財投問題は終わった」と錯覚させてしまうことです。あなたは本気で財政を再建する気があるのですか。小泉さん。ご自分の本に書かれた約束を、どうか守ってください。【聞き手・尾中香尚里】=つづく

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 ■人物略歴

 46歳。東大経済学部卒。大和証券勤務後、ゴールドマン・サックス投信社長に。退社後、金融・財政などの研究、提言をするシンクタンク山崎養世事務所」を設立した。

毎日新聞 2005年1月7日 東京朝刊
http://www.mainichi-msn.co.jp/search/html/news/2005/01/07/20050107ddm005070133000c.html

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