渓流釣り解禁!

大和谷の渓相

朝4時に起きて、父と釣りに行く。場所は宮川村の大和谷。昨年の台風22号で壊滅的なダメージを受けた谷が多くて、あまり放流は出来なかったよう。一昨日偵察に行った父が、谷の荒れ様に非常に心を痛めていた。大和谷は渓相こそそんなに変わらなかったが、よくよく見るとそれなりの相当な土砂が流れたことがわかる。
先客はいたが、その先のしばらく行った上流から釣り始める。全然釣れない。魚影も見えない。餌をミミズ、ブドウ虫、川虫と変えていくがまったく反応なし。橋の下に魚が溜まっているところがあって、そこで川虫、イクラで流すと数匹釣れた。その上もしばらく釣ったがまったく駄目だった。
釣り上げたアマゴを見ると鰭が擦り切れている。養殖モノを流してまだ日数がたっていないからなのだけど、いつも放流されているアマゴとは違っていた。これまでは西アマゴといって、西要司さんが養殖しているアマゴなのだけど、朱色の斑点が非常に多いアマゴだった。そのアマゴは元々宮川村のアマゴらしい。それが台風22号養殖場が土砂に埋め尽くされてしまい、今年の分は全滅したはずで、どうするのだろうと話をしていたのだった。漁協はどこから取り寄せたのか??遺伝子撹乱を考えてしまう。アマゴは谷によっても結構斑点が異なるぐらい様々。無班アマゴなんてものも、紀伊半島の南部某川支流某谷の上流にいたりするし。養殖魚の放流は、そうしたものを全て無くしてしまう。せめてその村のものを使っていて欲しかったのだけど、今回は無理だったらしい。
釣っていると、父と子の二人組に会った。子はまだ小学校の高学年か、それに満たないかぐらい。全然釣れないよう。釣り上げたアマゴを見せると非常に羨ましそう。胴長を履き、そんなに工夫もなさそうな仕掛けで何とか釣り上げようとしている。父親もきっとまだよくわかっていないのだろう。その姿は、14年ほど前の自分にそっくりで、昔を見ているようで、懐かしい。この魚でよければ持って行きますか?と言おうとしたときにはもう少し離れてしまっていて、遠くで木に引っ掛けてしまった糸を二人で外しているところだった。きっと何も釣れなくても楽しい思い出になりそうだな、その姿を見ながら、かつての自分と重ねていた。
昼前に引き上げる。戻る途中、本流で釣りをしている様子を橋の上から見ていたら、巨大なアマゴマスか、ニジマスか泳いでいるのを発見。一時間以上粘ったが釣れなかった。
隣ではテンカラ釣りが何名か。うまくて、次々と釣り上げていっていた。
家に戻ってきてから、歯医者に行く。歯茎が腫れてきていたのだけど、「歯石のせいですね」と歯医者さん。ドリルで取り除いてもらう。口の中は血だらけ。でもすっきりした。
夜、夜行バスに乗って東京へ。
つかの間の実家帰り。でもこんなに何もせずのんびりしたのは久々だった。