久しぶりに

映画を見に行った。昨年末にラストサムライを見て以来である。何を見るのか特に決めていなかったが、行ってみてメジャーそうだった「デイ・アフター・トゥモロー」、要するに明後日というタイトルの映画を見る。その他の映画ではハリーポッターが人気を集めてそうであった。この映画、どんなストーリーかというと、地球温暖化により、極の氷が融け、それによりグリーンランド沖から沈み太平洋もぐるっと周って戻ってくる深層海流の動きが変化し、それがきっかけとなって極めて短期間のうちに、地球がある巨大な嵐を境にして氷河期に突入するというもの。そのどたばた劇というか、科学者の切な警告というか、科学者の意見を聞かない政治家の怠慢というか、暑い夏に映像だけでなく内容からも体を冷やしてくれるというか、そんなところ。映画館のクーラーは結構効いていたので、実際体は結構冷えた。
日本もごく一部のシーンで出てくるのだけど、携帯電話が今は少ない縦型(折りたたみ型ではない)で、メーカーはパナソニックだった。それを見る限り、その大惨劇が到来するのはすぐそこだという事がわかった。しかし、映画に登場したアメリカ大統領がブッシュでもケリーでもなかったので、とりあえずあと四年は世界は安泰だといっておこう。しかし四年後、あんなに古い携帯持っている人いるのかな?もしかしたらレトロな携帯が大ブームになる時代かもしれない。或いはその携帯をもっていた人が、非常に物を大事にする人なのかもしれない。しかし、京都メカニズムという言葉が出てきたことからもわかるように、そんなに遠い未来の話ではないはずだ。映画の中でアメリカ大統領は遭難し、死亡してしまう。世界に誇るUSアーミーも吹雪には慣れていないらしい。ホワイトハウスが完全に白く凍りつくまで逃げないとか、その辺の危機管理も甘かったようだ。流石にシークレットサービスも氷河期が来たときに大統領をどう警護するのか?ということは考えていなかったらしい。あと、飛行中のイギリス軍のヘリが燃料が凍りつき墜落する。映画の中で言われていたことをそのまま書くと、−101℃以下でヘリ用のジェット燃料が凍るそうだ。その大気下にあって、人ではなくまず燃料から凍るらしいので、人間の耐寒性も捨てたものではないのかもしれない。もしくは近年のアウトドアジャケットの性能が非常に良いことを密かにアピールしていたのかもしれない。でも道具マニアの僕にも着ていた服がどこのメーカーの服で、どのような素材を使っているのかという事まではよくわからなかった。
さて、世界に悲劇が起こった。恐るべき嵐。その嵐は大きく分けて三つからなり、その三つが北半球を覆っていた。嵐が去り、氷河期に突入した世界で、今回のfirst impactを生き抜いた人々が救助される場面でこの映画は終わりである。その後の世界については何も語られていない。が、アメリカがほとんど凍りつくほどの凄まじい寒波である。自由の女神が半分雪で埋まり、マンハッタン島が全て凍りついているのである。北方にあるイギリス、ロシアなんて完全に凍り付いているに決まっている。核兵器を積んだ原潜がひしめく世界一熱い海である北極海もカチコチだろう。潜水艦に乗っていた人に合掌である。宇宙ステーションからヨーロッパ大陸をみるとイタリアも完全に真っ白になっていたので、フランスも怪しい。となると核兵器を持った国で生き残るのは、中国、イスラエル、インドそして若干アメリカといったところか。パキスタン北朝鮮は、あの様子だと凍結している。南アフリカ共和国核兵器を開発しながら放棄したエライ国だ。でももし隠し持っていたらその時は上記の国とあわせて新核五大国が形成されるのかもしれない。もしかしたらイランが密かに開発を終えている可能性もある。
映像自体はきれいだった。さすが特撮大好きな監督。うん、いや、本当にそんな悲劇が起こるとしたら、「あのハリウッド映画よく出来ていたなぁ」と再び語られる日が来るだろう。いつかの飛行機のように。あと、一応主人公はいるのだけど、特に極端にあり得ないスーパーマンなヒーローはいない。この点は、観る人によってはつまらないかもしれないが、僕は評価する。その方が現実味があるからだ。

さて、映画を見終わり、無印良品の店によって、その後帰ってきた。今は研究室。暑い。シュークリームを食べ、夕飯は久しぶりにオリジン弁当を食べてみた。
やるべきことはたくさんある。さあこれから頑張ろう。