万水川カヌー

万水川を行く

朝、五時前には起きた。西の空に月が傾いている。軽い朝食。外は少々寒い。今日もいい天気だ。片付け、車に荷物を積み込み、自転車をデポして、万水川のスタート地点に向かう。県民運動公園は、朝早過ぎたため、門が閉まっていた。仕方がないので、すぐ横の空地に車を停め、カヌーを組み立てる。六時半を過ぎたら門が開いたので、車を移動。朝の万水川は軽やかに流れる。バイカモが生える川。見た目、田舎の日本の典型的な美しい小川。準備を整え、七時半過ぎ、出発。
流れは意外に早い。でも危なさはまったく感じない。水深は浅いが、底を擦ることはなかった。浅いこともあって水は澄んでいて、なかなか。その中にバイカモが繁る。魚もちょこちょこ見かける。はしゃぐ。昨日の犀川にはない楽しさがあった。釣り人がいて、そこは対岸を静かに下った。下り始めてすぐは人工河岸(と言ってもコンクリートではない)が続くが、等々力大橋を過ぎて自然河岸となり、頭上が木に覆われる。ちょうど行く先に陽がきらめき、美しいの一言。魚はマスの仲間。種類まではわからなかった。
すぐに蓼川の合流地点になり、遡るが、相方がインフレータブルカヌーであることもあって苦労。仕方がないので僕のライフジャケットとインフレータブルカヌーの先端をロープで結び、一生懸命に漕ぎ上がる。蓼川は水草に溢れ、マスもたくさん。水は本当に澄み切っている。なかなか!実は万水川の水は梓川の水ということだが、水深が浅いこともあってか透明感があり、またよく浄化されているようだ。それできれいなのだけど、この蓼川の水はまた一味違う澄み方だった。水車小屋を過ぎ、蓼川が左に曲るところ付近まで漕ぎ上がり、そこからゆったりと下る。ライダーが川縁にいて、カヌー気持ちよさそうですね!というので、最高です!と答えておいた。
万水川に戻る。その先は流れがこれまで以上に速くなり、飛ぶように下っていく。木々に覆われたいい景観。突然森の中からぽっかりと広い空間に出て、そこは犀川との合流点。空が広くなり、水量豊富になる。川岸には釣り人がぽつりぽつり。穂高川も合流し、大河を行く。犀川橋をくぐり、流れがあるので何もしなくてもあっという間に龍門淵公園の近くにつく。まだ朝の八時半だ。あっという間だったな。左側の大きな流れに乗っていたので、中州をポーテージして右岸川に移る。いい場所を選んだので、ポーテージの距離は15mほどだった。昨晩のサイト地に行き、自転車に乗ってスターと地点に戻る。ここも走っていてなかなか楽しかった。20分ほどでスタート地点に着き、車を回収して戻ってくる。
片付けをして、その後、大王わさび農園に行く。ざる蕎麦を食べる。わさびが効いていて美味しかった。わさびイナリ、わさびコロッケも食べる。コロッケはちょっとわさび味が足りなかったかな。このわさび農園ほどの特産品ができて、遊べるものが作れたら、地域振興にいいのだろうなと思った。御土産を買った後、明科温泉「長峰荘」に行く。入口がちょっとわかりにくい。ちょっと高台にあるのだけど、これがなかなか眺めがよかった。温泉からの眺めもなかなか。昼に行ったのでほとんど人もいなくて、独占。いい湯だった。
さて、午後一時を過ぎて豊科ICから長野道に乗り、東京を目指す。途中あまりにも眠くて、横川SAで休憩。その中にある公園には木のベンチというか、テーブルというか、とにかく寝るのにいい正方形の木のベンチがあって、そこで30分弱睡眠。すっきりした。やっぱり眠いときは少しでも寝るに限る。その先から渋滞が始まる。天気の良かった三連休の最終日だもんな。借りた車はマニュアル車なので、やっぱりなかなか左足が疲れるものだ。渋滞の中をゆっくりと帰ってきた。相方を家に送り、家に帰ってきて、荷物を降ろし、車を洗い、イトー家に車を置きに行き、バイクで家に帰ってくるともう夜の九時半。疲れた。流石にもう何をする気も起きなくて、取り合えず布団に寝っ転がる。そこには、充実した疲労感があった。