鹿児島往復

朝六時に起きて、安房港に向かい、7時発の鹿児島行きジェットフォイルトッピーに乗る。先日突然壊れたメガネを購入すべく、鹿児島に行くことにした。船の中では「カラマーゾフの兄弟」を読む。途中から眠くなり、熟睡。気がつくと鹿児島港に到着していた。
天文館に向かって歩いていく。最初に目にしたメガネ屋さんでいいやと思いながら進むと、メガネの光学堂が目に入った。中に入っていく。
メガネを買うのは、三年ぶり。前も壊れてから買うことになった。予備がないと怖いので、今回は思い切って二つ購入するかと悩んでいたが、フレームの折れたメガネについて、5千円ほどで修理が出来ると聞いたので、修理してもらうことにした。
新しいメガネを選ぶ。いろいろ試着した。雰囲気を変えるメガネにするかどうか悩んだのだけど、二時間ほど悩んだ末、青色のフレームのものを選ぶことにした。視力の測定は、特に乱視が強いこともあってか、かなり手が込んでいた。今回もUVカットレンズにする。レンズに在庫がないので後日屋久島へ郵送してもらうことになった。これが島の不便さだと思う。フレームを顔の形に合わせてもらったが、これもかなり丁寧で、今までのメガネ屋の中では一番丁寧で、ぴったり合うことになった。値段はそこそこしたが(自分が気に入ったフレームを選んだためだが)、納得。
メガネ屋を出るともう昼を過ぎる。好日山荘に寄って山道具を眺めてからモスバーガーに行く。帰りの船が15時発だったので、早々と港に戻る。時間があるので港をぐるっと一周回る。桜島がきれいに見える。山頂から延びる数々の小さな尾根。その陽の当たる部分と影、影にも薄い影から濃い影までいろいろあって、そのコントラストが鮮やかで、秋の涼しい空気、高い空と相まって、感動を大きくする。釣り人がたくさんいて、水の中に目を凝らすと小魚が群となって規則正しく、でも全体としてはカオスな動きで泳ぎ回っていた。
船に乗りとりあえず熟睡した。種子島で目を覚ます。そして屋久島へ。ちょうど夕日が海に沈んでいく。一湊と口永良部島の間に沈みゆく夕日。美しい。やがて船が進み、夕日は屋久島に転がり沈んでいった。屋久島の持つボリューム。海に浮かぶ巨大な森。
安房の港について、ホッと一息つく。今はここが自分の生活の場そのものなんだと思った。