モントリオール周遊

昨日購入した新しい自転車を使うべく、早速ツーリングに出かけることにした。まず目指すは、先週相方と一緒に出かけたラシーン運河とセントローレンス川の左岸の23kmのコース。
9時過ぎに自宅を出て、Atwaterマーケットに向かい、そこから運河沿いの道を行く。やっぱり乗りやすい!最初のうちは28~30km/h程のスピードでサクサク進む。先週はたくさんの方に追い抜かれて行ったけど、今週はほとんど追い抜かれることなく、快適に進む。
このラシーン運河は美しい運河だ。片側もしくは両岸に自転車道も整備されていて、車を気にせずに運河の横を快適に走破することが出来る。運河の先端にある公園の入り口のChemin du Musee通りでは、100台以上のロードバイクが警察車両の先導のもと過ぎて行く。何かのイベントなのだろう。
運河の先端のRene-Levesque公園(Parc Rene-Levesque)は自宅から約13kmだった。休憩。セントローレンス河の広大な流れを眺める。


さて、その後はセントローレンス川の左岸に沿って走る。ここはla Route verteという合計で4900kmある自転車道の一部となっている。先週も見た風景を眺めながら快適に走り、自宅から22kmの地点にあるRapides公園(Parc des Rapides)に到着。この付近でセントローレンス川は急流になり、それを越えられない故、運河が開通するまではセントローレンス川を遡った船はモントリオールで荷物を降ろし、ここから陸送されることになり、そのための拠点としてモントリオールは発達した歴史がある(ラシーヌ瀬を参照)。
自転車を降りて歩く。小鳥のさえずりが響き渡る公園。バードサンクチュアリにもなっていて、水鳥もちらほらいる。
公園の様子はこちら

セントローレンス川に接するところまで来ると目の前には急流が広がって利根川下り(で、激流にこてんぱんにされたこと)を思い出しながら、この急流を眺める。しばらくするとラフティングボートが流れてきた。まぁラフティングならなんとでもなるなぁと思いながら、双眼鏡で眺めていた。

急流の後には穏やかな、そして広大な川面が広がっていて、その背後にモントリオールの町並みが広がっているのが印象的。

セントローレンス川沿いでは釣りをしている方もいて、なにやら釣り上げていた。入り口のところに表示されていた魚だと思うのだけど、フランス語標記なので詳細がいまいちよくわからない。双眼鏡で眺めていると、おじさん2人組が何が見えるの?と話かけてきて、双眼鏡を貸して少し話をした。素敵な公園。興味がある方は是非行ってみてください。

さて、その後は再びセントローレンス川沿いを走る。先週と同じく、Canadian TireというDIYショップのあるところまで打ち切りにしてAtwaterに戻ろうかと考えていたのだけど、まだ午前中、時間もあるし、せっかくなので隣の川の中州にも行ってみよう、と思って別の進路を取る。道路工事中の橋を通って(もちろん自転車道がある)Ile des Soueursという大きな中州にたどり着く。ここで少し道に迷って結果的にこの中州を一周することになったのだけど、特に南側(セントローレンス川の上流側)のあたりは、森の中を走るコースで雰囲気も良く、素敵だった。
ここで打ち切りにしておけば良かったのだろうけど、せっかくだったらセントローレンス川を早く横断してみたい、という欲にかられ、さらに先へと進む。何と自転車(と歩行者)だけが占有している橋がセントローレンス川にかかっている。距離は2km強。たくさんの自転車とともにそこを駆け抜ける。そうそう、その手前では、地図を確認していたところ、シニアな方(素敵な方でした)3名の自転車パーティーに声をかけられ、モントリオールのオールドポートに行くにはどうすればいいのか聞かれた。美しく説明は出来なかったのだけど、地図に助けられ、現在地と向かうべき方向を告げたところ、無事通じたようで感謝された。良かったです。
さて、橋を渡り、ここで素直に戻れば良かったのかもしれないが、せっかくだったら周遊しようと思って、セントローレンス川を北上する自転車道を走り始める。ここは舗装されていなかったので、シクロクロスを購入したことを嬉しく思いながら(と言ってもロードバイクでも何の問題のない程度の未舗装路でしたが)、進む。そして、オールドポートの近くに出るla Concorde橋(Pont de la Concorde)を渡るルートに偉功と思っていたところ、Victria橋(Pont Victria)のところから先の自転車道は何故か閉鎖されていた。あらららら。でも何とかなると思って自転車の流れに乗ってさらに先へと進む。Riverside通りとNotre-Dame通りが交わる付近の自転車道の分岐点で地図を眺める。とロードバイクに乗ったおじさんがフランス語で話しかけてきた。道を尋ねているのかな、と思ったのだけど、よくよく聞いていると道を教えてくれている。どこに行きたいんだ(ときっとフランス語で言われたので)、オールドポートだと行ったところ、それなら通ってきた道を戻った方が早いよと言われ、ありがとうと答えておく。全部フランス語(こちらは英語)だったので全然わからなかったけど、不思議と通じた気がしたのは何故だろう。ともあれありがとうございました。
ここで川沿いのコースを選択したのがまずかった。3km程走って、その後どこに進めば良いのかわからず、引き返すことになった。今日のセントローレンス川は上流から下流に風が吹いていて、それ故引き返しは向かい風となって、結構つらかった。目の前に聳える巨大なJacques-Cartier橋(Pont Jacques-Cartier)でセントローレンス川を右岸から左岸に渡りたいのだが、この巨大な橋を渡るための入り口がわからない。とりあえず橋の袂まで行ってみたところ、金属の階段がついていて、たくさんのサイクリストが自転車を担いでその階段を行き来していた。それに習って自転車を担ぐ。水しか飲まず、既に60km近くずっと走っていたので自転車を担ぐとお腹がすいていたのかフラフラした。無事Jacques-Cartier橋に乗って、渡る。橋の上からのオールドポートの眺めは素敵だった。

橋を渡り終えると、昨日自転車を買ったLa Coddeeのすぐ近くに出た。ここから先も自転車道を使ってモントリオールの街中を走り抜ける。家にたどり着くと14時。総走行距離は65km。三重県紀北町の実家からだと、熊野市の先の御浜町か、北に向かうなら松阪市の先に行くぐらいの距離。東京の新宿駅からだと、自転車で最短距離を通った場合の奥多摩駅にたどり着くぐらいの距離。昔の自転車旅行では、毎日この2.5倍の距離をこいでいても平気だったはずなのに、今日はこれだけの距離でヘロヘロになった。まあでもいいリハビリになったと思う。
帰宅後は、昼間からビールを飲んでその後昼寝。夕方以降は、来週のお弁当用のカレーとミルクスープを合計で10食分作った。
当初の30km弱のツーリング予定から倍増し、途中道がわからなくなった時は、持っていた水も随分と減っていたのでぐったりと来ていたのだけど、トータルで見れば素敵なツーリングだった
いろいろ調べて、せっかくの機会なので愛車とともにいろいろなところを巡ってみたいな、と思う。