帰省三日目。本州最南端へ

朝は5時に目がさめた。まだ闇の中だが、雨は上がったよう。朝から温泉に入ってのんびりと過ごす。この那智勝浦の休暇村は温泉に入りながら海から昇ってくる朝日を眺められるのが売りなのだけど、朝早すぎたこともあり、温泉に入っている間はまだ闇の中だった。
朝ごはんを頂き、朝8時前には出発した。今日はまずは紀伊半島の先ちょの潮岬へ。かつて最後にここを訪れたのは中学校三年生の終わり、19年前のこと。初めての泊まりの自転車旅行で、自宅から約130km離れた潮岬まで1日で達して、潮岬でキャンプして、その後二日間かけて自宅に戻ってきた。そんな思い出の場所。
太地町まではその後も何度か来ていたのだけど、潮岬まで行くのは本当に久しぶり。こんな場所だったかなぁ、あっ、この坂覚えている(自転車旅行の時は坂道は苦労するのでよく覚えているのです・・・)とノスタルジーに浸りながら、潮岬に向かうのは初めての相方と一緒にドライブを楽しむ。橋くい岩を過ぎて、潮岬の台地を反時計回りに進む。この上り坂はよく覚えていた。
まず潮岬灯台へ。広い駐車場には僕たちの車以外は止まっていなかった。降りて歩くと、小鳥の鳴き声に溢れた場所だと気づく。昔はそれが当たり前過ぎて気がつかなかったのかもしれないけど、鳥たちの声に溢れた場所だなぁとしみじみと感じながら歩いていた。灯台は68段登って上のテラスに出る。大型船が行き来する。トンビが多数。ミサゴもいた。降りて駐車場に向かう途中タヌキに出逢った。すぐ横に猫がいたのだけどタヌキを全く気にする様子がないのが不思議なくらい。
その後は望楼の芝生に行く。かつてキャンプした場所だ。メジロがたくさんいた。この辺でキャンプしたんだよ、当時は携帯電話もなく、夜は野犬がいて急に不安になったりしてさ、と話をする。
潮岬の様子はこちら(YouTube、1分半)

潮岬の隣に紀伊大島という島がある。ここにかつて訪れた時(20年前)はフェリーで渡ったのだけど、知らぬ間に大橋がかかっていて、それならばと車で向かう。島の西側から入り、東端の樫野崎にたどり着く。かつてトルコの軍艦が座礁・遭難したところだ。ここはどこか南国めいていて、なかなか素敵だった。天気も回復して日差しが眩しい。そして灯台のテラスに立って眺めると、那智の山々がそそり立っていた。そうか、那智の山はこんなにも大きな山塊なんだと初めて認識した。海から一気にそそり立つように見える山々に不思議なほどパワーを感じることができた。これが那智那智である所以なんだと思った。

引き返して、串本海中公園へと向かう。幼き頃(3歳ぐらい?)きたことがあるらしいのだけど、僕は全く覚えていない。いつか訪れたいと思っていた場所だった。まずは水族館の見学。水が美しい。陽がさんさんと照っていて、サンゴが健康そう。大きくはないけど結構見応えがある。そんな印象の水族館。
その後、岸から140m離れたところにある海中展望塔へ。

螺旋階段を下って行くと海底のサンゴ、イソギンチャクとクマノミ、グレ、ニザダイ、キビナゴの群れ等が目に飛び込んできた。展望塔の中は興奮した子供たちの声もよく響いていた。その好き嫌いはあるかもしれないが、見応えあって、面白くて素晴らしかった。夏ならば是非泳いでみたいところだけど、さすがにそれは寒そうだった。
串本海中公園の様子はこちら(YouTube、2分弱)

さて、時刻は12時。夕方の特急で東京に帰る故、そろそろ戻り始めないとまずい。ということで、駆け足で駆け抜けた紀伊半島の先端から北上を開始する。帰省ラッシュで渋滞しないかと心配していたのだけど、思っていたよりもスムーズだった。若干時間があったので、那智の滝にも寄って、手を合わせた。

新宮市内で若干渋滞したが、その後もスムーズに進んで、予定よりも随分と早く戻ってきた。実家にたどり着いた後はお土産の買い出しにいった。
その後、小・中の同級生が一人訪ねて来てくれた。今は出向で新潟県の某市町村の建設部長をしている。短い時間だったけど、話ができて嬉しかった。ありがとう。
そして特急に乗って名古屋に向かう。爆睡。そして新幹線に乗り換えて東京へと帰ってきた。
三日間駆け足だったけど楽しいときだった。