休日 Observer Route in La Mauricie National Park 二日目

朝5時半に目が覚めた。既に明るい。隣でキャンプしているパーティーも距離は離れているので本当に静かだ。朝の森の空気を吸って、その美味しさを噛み締めていた。
6時過ぎに起きてきたNicoは、朝一で泳ぐ、と水の中へと入っていく。この西欧人の水泳好きはすごいと思う。その後は、お湯を沸かしてオートミールを食べ、お茶を飲んで、朝食とした。
さて、8時に出発。朝の光に煌めいた湖面を横切っていく。

ハクトウワシを発見して大興奮!でもうまく動画を撮ることはできなかった。残念無念。
8:30にBaie des Onze îlesの奥のポーテージポイントに到着。ここからLac de la Halteまで600mのポーテージ。

まずカヌーを担いでLac de la Halteに行き、空身で戻って、他の荷物を担いでLac de la Halteにたどり着く。森を歩いて楽しめるという意味では、この一往復半システムも悪くはない(距離は1.8kmに延びますが)。

9:10にLac de la Halteを漕ぎ出でて300m程しかないのでわずか5分で対岸に到着。小さいけど静かで素敵なところだった。
この先は再度ポーテージ。ワピッザゴンク湖に向けて、距離1.3km、標高差140mの下りのルートだ。カヌーを担いでいると段差が急なところもあるので、慎重に歩く。途中一度休憩。9:50にワピッザゴンク湖に到着。誰もいない。美しい。
空身で1.3km戻る。途中に滝があって美しいトレイルだ。キャンプ道具を担いでもう一度1.3km歩いて、ワピッザゴンク湖に戻ってきた。10:35。
と、たくさんのカヌーが湖上にいてびっくりする。

あまり予備知識なくきたのだけど、このワピッザゴンク湖のさらに奥にはウェーバー滝という滝に向かうハイキングルートがあって、そこにカヌーで行くのはかなりメジャーな遊びらしい。
人が増えたので、Nicoも僕も急にげんなりしてしまったのだけど、ビキニでカヌーを漕ぐお姉様達もたくさんいたので良いことにしよう。岸の大きな岩から飛び込む若者あり。高さ約8m。なかなかの迫力。確かに空にはヒメコンドルが舞ってはいるけれども、もはやバックカントリー的な雰囲気は減って、俗世に戻ってきた気持ちになっていた。
さて、途中に細く浅くなる水路があって、その中を何隻ものカヌー・カヤックとすれ違いながら進む。人が多いことを除けば、とても美しい場所だった。

このままでは12時前にゴールしてしまう、それはもったいない、とのことだったので、途中で上陸して、泳ぎ、昼寝をしてダラダラと過ごす。

ワピッザゴンク湖は深い湖だ。岸際からほんの10m程で水深は10m以上になってどこまでも深くなってしまう。泳いで体が冷えた後は、僕は水中にいたヒルをつまみ出して砂をかけて水分を絞り出して弱らせ、それに水分をかけて回復させ、またそれに砂をかけて…と、かなりサディスチックな遊びに興じていた。
一時間半ほどのんびりと過ごして、その後ゴール地点(出発地点)に向かう。13時に到着。
車を日陰に停めておいたのが奏功して、クーラーボックスの中はまだ冷えたままで、おかげで冷えたノンアルコールビールにありつくことができた。昼食を食べてから帰りましょう、ということになって、ゴール地点のピクニック広場でパスタを茹で上げ、Nicoが作ったソースをかけて美味しくいただく。隣のピクニックテーブルでは、テーブルクロスをかけてコース料理のような素敵なお食事を取られている熟年夫婦がいて、話しかけられる。旦那さん曰く、僕が若かった頃、もう40年ぐらい前だけど、この国立公園を1週間ぐらいかけてぐるりとポーテージしながら回ったことがあってね、とのこと。すごいなー。豪勢なお食事の後は浅いところに折りたたみ椅子を並べて足を湖につけて奥様と一緒に涼まれていた。老いて、体型が変わってもなお、アウトドア慣れしているというのはかっこよかった。

14時半を過ぎてようやく車に乗って出発。途中、まずLe Passageの展望台に寄って、今回のコースを眼下に眺める。

さらに今度行きたいと思っているLac Soumireの入口に寄ってから、モントリオールに向かう。途中渋滞があって、眠気も襲ってきたけど、何とか運転を続けて、夕方無事モントリオールに戻ってきた。

今回のカヌーキャンピングをまとめた動画はこちら(YouTube、7分半)

今回は、合計約5kmのポーテージを含め、約20kmのカヌーツアーだった。ポーテージをしながら湖と湖をつないで旅をする、という経験がなかったので、どういったものだろうかと思っていたのだけど、体力的には余裕で、時間もたっぷりあったので、のんびりと過ごすことが出来た旅だった。率直に言えば若干短過ぎた感もあり、もっともっと長い距離でも大丈夫だと確信旅でもあった。一緒に行ったNicoに感謝。ワピッザゴンク湖からカリブー湖のポーテージは長いので、デポしておく作戦はかなり有効だったと思う。このモリシー国立公園で、往復ではなくぐるりと回るツアーをするなら、割とオススメのコースです。