休日 Parc régional du Poisson Blanc canoe&kayak-camping初日

朝5時半頃起きて準備を進め、6時15分過ぎに家を出る。近くの駐車場でカーシェアリングのCommunautoの車をピックアップしてアパートメントに戻り、荷物を詰め込んで出発。今回一緒に出かけるTanyaの家はParc La Fontaineの近くなのでそちらに向かうのだけど、道路工事の影響でなかなかたどり着けず、ぐるぐる回って最後は一方通行路をバックで入り、何とか家の前にたどり着いた。本人と荷物を車に乗せて出発。道路工事は朝の4時ぐらいから突然の大音量とともに始まったらしく、住宅街の土曜日の未明にそんな工事をするなんてありえない、と憤っていた。おかげでかなり睡眠不足の模様。
今回は、モントリオールの西北西方向に直線距離で175km、車で3時間(走行距離は250km)のところにあるポアソンブラン地区公園(Parc régional du Poisson Blanc)でカヌーキャンピングをする予定。この公園は全長30kmほどのポアソンブラン湖の中にあって、ここには数多くの島が点在し、その島々にキャンプサイトが設定されている。元々は7月に職場で隣の部屋のNicoとここに行こうかと話をしていた場所なのだけど、どのキャンプサイトも予約が取れずにいたところ、2週間前に僕が一箇所テント一張り用のキャンプサイトを予約することに成功して、そうするうちにNicoも参加すると言い始め、さらにTanyaも参加したいということになって、水曜日の夜にあらためてキャンプサイトの予約状況を確認したところ、2〜3張り用のサイトが空いていて、すぐに予約を入れて、今回のNicoとその子供2名(MariekeとToon)、Tanya、僕の計5名のパーティーが出来上がった。予約したサイトは20番のサイトで、一つの島を丸々独占できるなかなか素晴らしいところだ。
地図はこちら参照。

一時間ほど車で走って、Nico家に合流。そして二台の車でポアソンブラン湖に向かう。ハイウェイ50号に乗って西に進んだ後、309号で北に向かう。昨年の今頃は紅葉真っ盛りだったのだけど、今年は紅葉が遅れていてまだあまり色づいていない。道路沿いでは牛をたくさん見かけた。牧草ロールが転がる田園風景。途中でガソリンを入れる。そして11時前にポアソンブラン地区公園の北側の入口に到着した。
受付の建物に入り、受付を済ませ、地図を受け取る。薪をどこで購入するのかと思っていたら、利用料金に含まれていて、後でボートでキャンプサイトに届けに行くとのこと。Nicoがバレル(防水性の食料等を入れる大きな樽)を忘れてきたというので10ドルでバレルをレンタルした。
カヤックとSUPを組み立てる。

Nicoがカヌー一隻とレクレーショナルカヤックを一隻持ってきていて、最初カヌーに3名、レクレーショナルカヤックに1名、僕のカヤックに僕が乗って、SUPは僕が牽引する計画。SUPはキャンプサイトのある島についてから遊ぶ用だ。荷物を積み込み、12:15にようやく出発。ライフジャケットに通してあるレスキューベルトに付けてあるピッグテール(カウテール)と、SUPにつないだロープを連結して漕ぎ出す。


天気はすこぶるいい。風も穏やかで湖面は鏡のよう。湖の浅瀬には雑魚がたくさん泳いでいる。SUPを牽引しているのでいつもよりもパドリングに抵抗を感じながら、進む。最短でキャンプサイトに向かうと思いきや、別のルートを通っている。後で聞くと、受付でそのルートを示され、さらに到着するべき島の場所も勘違いしていた模様(フランス語で話していたの僕は幸いにして(?)理解できず)。不安を感じたのか、カヤックを漕いでいたMariekeが近づいてきて場所を訊いてきた。GPSで現在地を示しながら、うーん、お父さん達は間違った方向に向かっているよ、と話をする。その後、”Hi, Nico, the way to our campsite is this direction!”と大声にジェスチャーを交えて、100mほど離れたところを漕いでいたNicoのカヌーに知らせた。

その後、No.20のサイトに無事到着。

上陸地点は砂浜で、砂浜に焚き火用のスペースがあり、森の中にテントを張るスペースが3箇所あるなかなか素敵な場所だ。周囲長約700mで面積2ヘクタール程の小さな島だけど、この島を独占できるというのがいい。森の中にはピット式のトイレがある。

テントを立て、ハンモックを吊り下げる。みなお腹が空いていて、パンなどをぱくぱくと食べた。その間に僕は早速SUPに乗って島を一周した。戻ってくると、Nicoの子供達がSUPに乗りたそーにしている。今回SUPをわざわざ牽引してきたのは、この素晴らしい水上散歩のための遊び道具を、是非Nicoの子供達に体験してもらいたかったからだ。これで仮に関心がなければ見る影もないのだけど、好奇心の塊のような二人だから、そもそも心配もしていないのだけど。


その後は、各々、SUPに乗ったり、カヤックに乗ったり、泳いだり、飛び込んだり、ハンモックで午後の惰眠をむさぼったり、とのんびりと過ごす。こんなにのんびりと過ごすのも久しぶりかもしれない。


水中眼鏡とシュノーケルをつけて、湖に潜る。この湖はすぐに深くなる。透明度はそれほど高くはないが、悪くもない。水深4−5mのところを潜って浮かんで、と楽しく過ごす。その後は僕はカヌーで一人でまっすぐ漕ぐ練習をしていた。


夕方、公園の管理官がモーターボートでやってきて、薪を置いていってくれた。

焚き火を開始。

夕暮れになると大きな月が上がってきた。明日の晩はスーパームーン皆既月食という珍しい組み合わせだ。その前日の今日も大きな月で、見ていてとても素敵だった。


晩御飯は、カレー、サーモンホタテミルクスープ、ステーキ、ソーセージ、各種野菜、サーモン、茹でジャガイモ等々。割と食べ物の好き嫌いがあるというMariekeがカレーを美味しいといってペロリと食べてくれたのは嬉しかった。今回のカレーは、表面を焦がした後に赤ワインで煮込んだ牛肉とたくさんの野菜(ジャガイモ、タマネギ、ニンジン、マッシュルーム、ブロッコリー、生姜、トマトの水煮缶)とヨーグルトとジャワカレーの中辛&バーモントカレーの辛口を合わせ、時間をかけて煮た後に一晩寝かせてから冷凍しておいたものだ。美味しくないはずがない!Nicoがチリ産の赤ワインをボトルで持ってきてくれ、それを大人三人で嗜む。美味しかった。

夜は焚き火とともに更けていった。
湖の浅瀬では体長4cmほどのたくさんの小さなザリガニがいてかわいい。月は明るかったけど、それなりに星を見ることが出来て、子供たちにアンドロメダ銀河の探し方を教え、双眼鏡で眺め、230万光年離れた隣の銀河系に想いを馳せていた。
22時を過ぎてみながテントに入っていく中、僕は一人焚き火の横に残って、さらに白ワインを開け、ちびちびと飲みながら、月明かりの湖の美しさを心ゆくまで堪能してから、テントに入って眠りについた。