朝早く起きようと

思いつつ、重い体は動かない。五時半、六時、七時、七時半、と時計を眺め、ただ、ただ、時が過ぎるのを待つ。八時前にようやく起き上がる。気持ちは焦る。朝飯も食べずに宿舎を飛び出し、山に向かう。
先週準備していたもののうち、予めコンディショニングさせておいたイヌシデの葉っぱは、食べられて跡形もなくなっていた。やばいなぁ。でも一応リスク分散しておいてあった。先週無駄に思えた作業が少しばかり役に立ったと思ってホッとした。
実験に使う川虫を集めに川を駆け回る。なかなか集まらない。急に憂鬱な気持ちが芽生えてきて、頭も体も回らなくなる。こんなに何だか悩み始めたのは初めてかも。初めての五月病?本当だろうか?
今やらないと駄目なんだ、と自分に言い聞かせ、とにかく作業を進める。でも進まない。頭が変で、沢の淵に上半身を突っ込んで目を覚めさせる。時間だけは、ゆっくりと、でも着々と進んでいく。気が付けば夕刻。
宿舎に戻ってくると、新領域のM2の志村君という人が来ていた。挨拶をして、研究について、秩父について話をする。
夕飯は豚肉とキャベツともやしの野菜炒めと味噌汁とご飯。
九時ごろ寝た。