午前一時半

に起きて作業開始。実験棟でひたすら単純作業。四時半過ぎに終え、それからすぐに山に向かう。今日、明日と行動観察+各種実験のセッティング。行動観察は二時間おき二十四時間を予定。二日続けるのは少しばかり辛そうではある。
朝の六時過ぎに4処理繰り返し10合計40個の行動観察用の飼育槽を準備し終える。川虫を導入し、二時間後の八時から観察開始。七時から三十分ほど睡眠不足から川の傍の石に蹲って睡眠。犬のように丸くなって寝る。ダウンジャケットを着ているというのに体が冷え切る。こうやって着のみのまま寝ることはよくあるけど、大抵寒くて後悔する。でも眠る時の眠気は最高だ。寒くても寝入ってしまう。これが冬山ならば、凍死するパターンなんだろう。その時の睡眠欲、睡眠に入る時は気持ち良過ぎるというが、僕は感覚的に良くわかる。この沢で凍死することはないだろうけど(でも十二月に寝たときは流石に震えた)、気をつけよう。
二時間ごとに観察を続けながら、他の作業を続ける。あっという間に一日が過ぎる。この日もひどい鬱だった。
15時前に宿舎に戻り、炊飯器のスイッチを入れる。ざっとやることを済ませて、山に戻る。17時の観察を終えて、宿舎に戻り、ご飯を食べ、再び山に向かう。志村君が夜鉄塔で森の音の収集をするというので、20時の観察を終えてから遊びに行く。バイクはノーヘル。鹿がたくさんいる。ウサギも割といた。真っ暗なブナ林にたどり着き、少々探検。志村君はちょっと怖がりらしい。僕が一人ですたすたと森の中に入っていくと、「怖くなかった?」と後でやたらと聞いてきた。戻ってきて、観察を続ける。今夜はこの沢のほとりでシュラフシュラフカバーに包まって寝る。マットは持ってきていない。ザックをマット代わりに使う。心の中のもやもやしたものを振り払うためにオカリナを吹いた。今回、久々持ってきていた。小学校のころ歌った歌が懐かしくなって、メロディーを思い出しながら吹く。
0時の観察は寝過ごしてしまった。でも他は起きて観察を続ける。夜半に雨が降り始め、しばらく降り続く。シュラフカバーの口を窄めて、沢の音を聞きながら、物思いに浸っていた。