三時起き

奥多摩の夕暮れ

三時に眠い頭を叩いて起きて、出発の準備。少し明るくなり始めた四時過ぎに宿舎を出る。雁坂トンネルを越え、塩山へ。そして柳沢峠を越え丹波山村へ。雁坂トンネルに向かう峠道では、前方に丸い月が浮かび上がり、秩父の深い山並みと谷筋に幽玄さを醸し出していた。塩山でコンビニで買い物をしようと思っていたが、早朝のため閉まっていた。結構ショック。かばんには食べ途中のビスケットと、カシューナッツの残りが入っているだけ。お腹は空いていたがそのまま進む。
最初のポイントである小菅川の上流に向かうのにバイクは結構飛ばした。たまにカーブで足のつま先を地面に擦る。ショートカットに気がつかず少しばかり遠回りしたが、六時前に小菅川上流、白糸の滝に着く。すでに100㎞走る。ここで調査と思っていたのだけど、少し川の大きさが大きかったことと、あとご飯粒が落ちていたりしたのでやめて、手前の沢に行った。
暗い沢の中に屈みこみ、調査をする。作業をしているとおじさんが通りかかって話をしていった。この場所はすぐ上流に現役のワサビ田がある。
次により上流の日向沢の所へ。ここの林道は走りにくい。割と平坦な林道なのだけど、乾いた硬い土の上に細かい石がのっているイメージ。ブレーキが利きにくい。林道でスピードを出すことに慣れていたけど、ここの林道は30㎞以下で進む。日向沢はワサビ田だらけ。渓相は悪くないのに、川虫の数が非常に限られていた。ワサビ田ではなくて沢の方に大きいワサビが生っていたので取って齧る。親指ほどの大きさがあってなかなか食いでがあった。