重い夢

中央が角谷さん

を見ていた。詳しいことは書かないし、書けない。でも少し抽象的に。それはおそらく今よりも科学技術が進んだ時代のことだ。大切なものがあって、そこには時間の共有がある。人間の感覚、喜怒哀楽の感情。様々なものが混ざり合って、記憶を形成し、それを共有することが、いろいろな場面で意味を持ってくる。それがふとしたきっかけで失われてしまう。この辺の設定が夢だ。非常に曖昧で、詳細は思い出せない。ただ、何故かそこには記憶を貯め、人のプロパティを形成するメモリーチップがあって、それをうっかり消失した。そしてそれを探す。見つからない。探す。探しているのは、とうとうと流れる川だ。そして同型のメモリーチップを見つけて、ホッとするが、それは同じものではなかった。意味のない情報だけが詰まっていた。それに気を取られている間に、本物は足元をすり抜け、手の届かないところに去っていく。ベースは取替えがきく時代だ。しかし、共有した時間のない代替物に何の意味がある?時間の共有、記憶の共有の大きさを痛感し、ただ、失われたものに呆然と立ちつくす。心の奥からの叫びが出てきたときに、はっと目が覚めた。四時半。ヤバイ。
今朝は四時に起きて作業をするつもりだった。目覚ましがなった記憶がない。確認すると目覚ましもかけずに寝ていたらしい。昨晩は余程疲れていたということだ。
すぐに作業開始。内業を済ませて山に向かう。この日は先週セッティングしたものの回収。いいデータが出ると嬉しい。でもなかなか手間暇かかる作業だ。
十一時前に作業に目途がつき始めた頃、釣師のおじさんが上がってきた。作業をしている前で一匹釣上げる。22〜25㎝級のイワナが二匹ビクにおさまっいた。小さいのはリリースしたらしい。なかなか感じのいいおじさんだった。なので、すぐ上流の地点に尺を越える岩魚がいることを教えてあげた。半時間ほどして作業を終え、宿舎に戻るために帰り始める。するとその淵にまだおじさんはいた。イワナの大きさにビビッていた。二度かかったが逃して、糸も切られたらしい。しばらく待って、その後二人でイワナの隠れた穴を探ったが、深くて届かず。諦める。先々週がその前に見たときはその大きさに僕も驚いた。あんなに小さい川なのに、と思う。なかなか立派な岩魚、これからも主でいて欲しい。
宿舎に戻り、荷物をまとめて、バイクを洗い、十二時半に出発。快調にバイクを飛ばす。三時から水生昆虫談話会だったのだけど、学校に着いたのは三時半だった。この日は保全生態研の角谷さんと、名前忘れた、今国土交通にいる人の発表。学校ビオトープのトンボ成虫の分布を規定する環境要因を探る研究と、蛍成虫がどのような環境条件に影響を受けるのかを探る研究。角谷さんの発表が途中からになってしまって残念だった。角谷さんは二年前に保全生態実習でお世話になった。その後は金田さんから最近分布を広げている外来種のフロリダマミズヨコエビの話。最後にいつもやる自己紹介でクマにあった話をしたら結構うけた。二次会はいつも通り清水でやる。朝からおにぎり一個のお腹に、カツや、他料理が美味い。前の席に座った立川さんにビールを注がれ、周りの人と話が盛り上がり、気がつくと久々千鳥足になっていた。その後、他の研究室に寄ってから自分の研究室に戻る。フラフラで帰る気が起こらず、午前二時過ぎを過ぎて椅子を並べていつの間にか寝ていた。