片付け終了。そして旅立ち

旅立ち

朝七時半に飛び起きて、片付けの続き。ゴミを出す。結局この一週間で、45㍑ゴミ袋10杯分のゴミを出した。残っていたダンボールを宅急便で送る。この一週間で実家宛に11箱分のダンボールを送りつけた。流石に随分すっきりした。
十時半ごろ、イトーとウラクボがやってきてくれて、分解した机や本棚、椅子、冷蔵庫、等をイトーの車に積んでいく。四月になるまでイトーの家に置かさせてもらう。結構いっぱいになる。
車のタイヤの空気が少し減り過ぎていたので、空気ポンプを買いに行った。戻ってきて、車の空気を入れてから学校へ。学校においておく荷物を降ろし、残りはそのまましばらく車に積んでおいてもらう。僕はまたすぐに家に戻ってきた。
近くの郵便局で、郵便物の転送届けを出す。ガス水道電気はもう解約の手続きをした。がらんとした部屋。急にいろいろな想いが押し寄せてきて、しばし時を忘れてぼんやりと過ごす。この四年間、いろいろあったなぁ。嬉しいことも、楽しいことも、そして悲しいことも。いつもこの上下移動ベッドにぶら下がって懸垂をしたっけ。この部屋でも、いろんなことがあったなぁ。
がらんとした部屋は、入居当時を想い出させる。まだ車の免許も持っていなかった。あの頃の自分が思い描いていた未来に、今の俺はいるのだろうか?振り返ればあっという間に過ぎてしまった。四年生になって研究室に配属になってからなんて、特に速かった。いろいろあったなぁ。あー、と顔を歪めてしまうようなこともあったなぁ。それがあって、そして今の自分がいるのだけど。
写真をたくさん撮った。部屋から見える周辺を撮った。部屋の中を撮った。何だか、ちょっぴり、旅立ちの朝のようなヴォルテージが湧き上がってきた。住み慣れたところを離れて新たな場所へ。自分はこれからどこに行くのだろうか?ちょっぴりのときめきと、住み慣れた場所を離れる哀愁と。
旅立ち、そう名前をつけた写真を撮る。何の変哲もないヘルメットの写真。でも何だか感慨深かった。記念に自分自身も写真に納まる。
曇り空だったのに、急に太陽が顔を出し、部屋の中を照らす。それはとても暖かかった。そっと、後ろから押されたような感覚があった。
時間だ。
これまでありがとう、そう言って、一礼し、部屋を出た。何だか卒業式の気分。
部屋の管理会社に行って、鍵を返す。そして、大学へ。しばらくの間、研究室で暮らすことになる。
睡眠不足だったので、一旦寝た。起きて、明日から、調査用に車を取りに実家に帰るので、切符を買いに行く。戻ってきて、引越しを手伝ってくれたイトーとウラクボと三人で寿司を食べに行く。ありがとう。
ちょっぴり、センチメンタルな、一日だった。