旅立ち

家に帰ってきて、準備をすすめ、各方面に電話し、昼の一時半前に家を出る。雨が降り続く。車で松阪市まで送ってもらい、そこから近鉄に乗って、下市口の駅に向かう。雨は上がった。下市口の駅では、登山客のおじさんおばさん3人のグループと少し話をした。駅前の雑貨屋でパンを買う。しばらく待ってバスに乗る。バスの若い運転手は「これから山ですか」と感心していた。夕暮れ迫る山道をバスはゆっくりと進んでいく。一時間半弱乗って19時、すっかり暗くなった洞川温泉に到着。情緒あふれた山里のひっそりとした温泉街をを歩いていく。途中、「彰武」という中華料理屋に入って、スタミナラーメン(\700)を注文し、食べた。美味しかった。どこに泊まろうか悩んでいたが、大峰大橋の登山口まで行くことにした。長姫社からはお経の声が闇に吸い込まれていった。道路の横には雪が積もっていたが、次第に林道全体が雪に覆われ始めた。スリップに気をつけながら歩いていく。母公堂を過ぎ、テクテク歩き続けて20時半過ぎに大峰大橋に着く。場所によっては足首〜膝ぐらいまでズボズボ埋まった。大峰大橋にある土産物屋?の横の屋根の着いた車置き場の下にテントを張る。ここは携帯が入った。テントを張り終え、ホッと一息つくと大雨が降り始める。もう少し遅かったらびしょ濡れになるところだった。これはラッキー。よかった。助かった。それからシュラフに包まって寝た。