村上康成美術館

前々から来たいと思っていた村上康成美術館、別荘地の中を走り、たどり着く。この周辺はこじんまりとしたいろいろな美術館があった。そういう場所なんだろう。
砂利道の先にあったこじんまりとした建物に入る。入ってすぐに小さなショップがあって、その奥と地下一階に展示スペース。小鳥のさえずりのBGMが響く。今は「星空キャンプ」の絵が飾ってあった。自然豊かな湖に家族で一週間キャンプに行き、カヌーで渡りベースキャンプを張り、そこで出会ったもの、という絵本。こんなキャンプできたら楽しいだろうな。
村上康成と言えば、ヤマメ(ピンクという名前)を題材にした絵本が有名なのだけど、置いてあったので読む。いつも腹を空かせたヤマメの子供の成長の物語。そこには弱肉強食あり、天敵あり、釣り人あり、水生昆虫あり、厳しい冬があり、そして海に降り戻ってきたピンクを阻む砂防堰堤あり、と可愛い絵なのだけど、中身はなかなかリアルだった。釣り人に釣られて美味しいねと言われつつ骨になっているヤマメの絵もあったし。
館長さんと話をする。時計についているウォッチリングを見せ、これ高校三年生から付けていますよ、というと、私もこれをずっと使っている、とヤマメのキーリングを見せてくれた。もう作っていないのですか?と尋ねると、作る人がいなくなってしまったとのこと。残念、今持っているものを大事にしよう。
ヤマメの刺繍が入ったハンカチとハンドタオルを買う。なかなか可愛い。気に入った。
そして、美術館を出て、また南に向けて走っていった。