苫小牧から釧路へ

六時半に起きる。朝風呂に行く。早い時間にも拘らず、それなりに人がいた。洋上での朝風呂。快適そのもの。朝ごはんは贅沢にもフェリーのレストランに行った。バイキングで、なかなか種類豊富で美味しかった。その後はロビーでパソコンに向かう。昼前に眠くなり、部屋に戻って熟睡。昼過ぎに起きて、甲板に出るとそこはもう寒かった。北海道。戻って準備を整え、13:20に接岸。苫小牧に無事到着。下は、下着に毛下、中厚手のズボンにバイク用のオーバーパンツを履き、上は毛下にTシャツ、薄手のウールセーターにインナーダウンジャケット、GORETEXのヤッケを着て、装備は完璧。
バイクに乗ってフェリーを出たのは13:50ぐらい。同じフェリーに乗っていたライダーの先頭を走る。次第に散らばっていく。235号線に入って、黙々とひたすら走る。急いでいたのには理由があって、実は同期が四人で道東に遊びに来ていて、会えないかという話をしていたのだけど、東京に戻る関係で無理そうだった。が、今夜の20:20釧路空港発の飛行機で帰るということで、何とかそれまでに釧路に戻って、顔出すよ、と話をしていたのだった。まだ肌寒い中を時速80kmでひたすら走る。GWということで、山道でも流石に凍っているところはないとは思ったのだが、念のため海岸沿いをひたすら走る。そう、今日は襟裳岬経由で走る。富川から先は初めて走る道。まだバイクは少ないが、通りすがりにピースサインをする。そう、これが北海道。直線の続く快適な道を疾走する。
新冠で最初の休憩。一息ついて、すぐに出発。その後は延々と運転した。
襟裳岬に近づくにつれ、ちょっとずつ寒さが身に染みてきた。着込んでいても長時間運転していると流石に寒い。でも気持ちは速く、速く、と行っていて、そのまま進む。
時間の短縮から、襟裳岬のすぐ近くまでは行ったが、先端には行かなかった。訪れたい場所であるので、今度また来てみよう。その時はカヌーを持って来たいかな。
襟裳から今度は北向きに進路を変えると、そこから30kmは黄金道路と呼ばれる海岸沿いの道。黄金を敷き詰めるほど金がかかったからこの名前がついたとか。非常に快適で眺めのいい道路だったのだけど、案外トンネルが多くて、旧道を走った方が楽しめる気がした。
広尾のガソリンスタンドで給油。燃費を計算すると37.8km/㍑!流石短気筒エンジンのセローだけのことはある。東京で使っている時は大体30km/㍑、本当に都心だけでしか使わない時は28.5km/㍑ぐらいの燃費。前に北海道に来た時は大体35km/㍑だったので、今回は特にいい。無理な運転をしなくなったということだろうか?
快適な道の続くマンモス国道(336号)を走る。車もほとんどいない。でも、一台スピード違反で捕まっていたな。牧場の横を通ると、羽虫がたくさんいるため、ヘルメットのシールドにぶつかり潰れ、視界が悪くなった。歴舟川を横切るとき、水量豊かな川面に、ちょうど高度をかなり下げた太陽がきらめき、それは大変美しい景色で、心が奪われた。なんて美しいのだろう。橋の真ん中にはサイクリストがいて、その光景を写真に収めている。いい旅しているな。この川はそのうち一度は下らねばと考えている。
走り続けて、ちょうど夕日が山間に沈まんとしているとき、十勝川を横断したすぐ後に、バイクの総走行距離が30,000kmを超えた。ちょっと感慨深かった。
暗くなった道を走り続けて、白糠の先で左に曲がり、真っ暗な道をキタキツネを二頭目撃しつつ走ると、19:35に釧路空港に着く。同期のアベさん、タドコロさん、ヨシカワくん、フクイくんに無事会うことができて嬉しかった。今日一日バイクをひたすら運転した甲斐があった。襟裳岬を見に行っていたら流石に間に合わなかったかな。そして、空港からまたバイクに乗って、家に20:30に無事到着。今日は385km走った。あー疲れた。
頑張った自分を褒めるために、釧路に来て初めて回転寿司に行くことにした。「まつりや」に行き、約2,000円分の寿司を食べ、満足して帰ってきた。
家に帰ると、すぐに熟睡。