休日

寝たのが五時半ごろだったので、起きたのは十時半だった。外はシトシトと雨が降る。釧路の住宅は断熱材が厚く入っているためか、外の音があまり聞こえない。雨の多い土地に生まれ、雨の音を聞きながら育ったので、雨の音が聞こえないというのは少々寂しいものだ。起きてからは自炊。サクラマスの残っていた切り身を塩焼きにする。
昼ごはんを食べてから、車に乗って近くのオートバックスに行き、スタッドレスタイヤノーマルタイヤに交換してもらった。工賃2,100円なり。待っている間に、その近くにあるホームセンターに行き、釘や木を買う。愛用している7寸の剣先ナタの鞘が腐って割れてきたので作り直し。今回作るのは三回目。前2回は桐の木で作ったのだけど、今回手に入らず松で作ることにした。愛用のナタは使い始めて五年半が経つ。実家のすぐ近くにある鍛冶屋さんで作ってもらった。二回欠けてしまった際にかなり砥いだので、刃の根元は少し細くなってしまっているが、薄刃で切れ味が良く、砥ぎやすく、まだまだ使っていくつもり。大学3年〜大学院と山登り、調査の時は大抵持っていっていろいろ役に立ったのだけど、昨年は一度も使う機会がなかった。北海道にいる間は山に入る時は持って行くつもり。過剰装備と言われる時もあるが、信頼できる道具は手元にあって邪魔なことは滅多にない。要はその道具を使いこなせるかどうかということ。使いこなせない道具や使えない道具なら、邪魔なので置いていく。昔は洋物のサバイバルナイフ(アイトールのジャングルキングナイフとか)に憧れたが、今はまったく興味がない。錆びるという点で手入れが必要だが、和刃物の切れ味、扱いやすさを知ってしまうと、特に大きめの刃物の場合、洋物の刃物は使いたくなくなる。そんなことを書きつつ、アーミーナイフはウェンガーのスーパータレントロックを、掴むための使えるナイフとしてレザーマンのウェイブを、ロープを切る等の非常の際や普段の携行用にスパイダルコテントウムシを、普段鉛筆を削ったり魚をさばいたりするのにオピネルの#8ナイフを使ったりしているけどね。オピネルは、ナイフを学ぶのにお勧め。炭素鋼のモデルは錆びやすいが安いし砥ぎやすく非常に良く切れ、薄刃で使いやすい。ステンレスのモデルも良く切れるが、炭素鋼と比べてしまうと若干切れ味が落ち、研ぎにくいかな。でも使いやすい。(愛用の)ナイフの(自慢)話をたくさん書いてしまった。
車のタイヤの交換を終えてからは、職場に行った。やり残した仕事があるため。職場ではヤマグチ補佐、ナカヤマさんが来ていた。薄暗い部屋の中、作業をしていく。だんだん晴れてきて、やがて夕焼けが職場に差し込んできた。傾いた太陽から届く、雨上がりの澄んだ光は美しかったな。
七時過ぎまで職場にいた後、帰宅。家では鋸で木を切り、彫刻等で木を削り、ナタに合わせた鞘を作る。接着剤で張り合わせて、その上からステンレスの細い釘を打つ。乾いてからヤスリでこすって仕上げ、縄をつけるかな。こうした工作は楽しい。
家でも仕事をするつもりでいたのに、一杯のビールで酔ってしまい、寝た。
のんびりとした休日が終わった。