一泊二日のイベント初日

子どもたちに自然保護官の仕事の中身をわかってもらおうという「子どもパークレンジャー」なるイベントがあるのだけど、今回は一泊二日の初日。朝から事務所に行く。朝八時半を過ぎると合同で実施する隣の研修センターに小学校高学年の子どもたちが計25名、続々と集まってきた。研修センターで開会式、レクチャーをしてから、淀川登山口に移動して、三班に分かれて一緒に登山道を歩く。空がどんよりと曇り、天気が心配だったが、雨に打たれることがなかったのでホッとした。歩きながら、設置している看板や登山者カウンター、登山道整備等いろいろな仕事の話と、自然を守っていく大切さを説明した。淀川小屋まで行き、小屋周辺のゴミを拾ってから戻ってくる。みんなつぶらな瞳でしっかりと話を聞いてくれていた。
研修センターに戻ってくると大雨。山の上で降られなくて本当によかった。夕飯を食べ、星空教室(室内でのスクリーンを使った解説)の後、レクチャー室に入り、班ごとのそれぞれ課題に取り組む。僕の担当した班は、登山者に屋久島の登山道を歩く時に知っておいてほしいことを伝えるための「ポスター」を作るのが課題だった。描き始めるまで時間がかかるかな?と思っていたのだけど、8人の子どもたちは机に座るとすぐに自分で考えて描き始めたので感心した。「屋久島の自然環境について調べる」と「自然保護官の仕事について調べる」という課題の他の班の子どもたちもさっさと作業に取り掛かっている。今の子どもたちは総合学習を週三時間のペースで行っているので、こうした自分で調べて書き上げるのは得意なんだとか。へぇ〜と感心する。もっとも屋久島はこうしたイベントがいろいろなところで行われていて子どもたちも慣れていることも大きいのかもしれない。僕は小学生だった頃、親と一緒に何度も星空教室に行き、また何回かあったかなかったかだけど、子どもたちだけで参加の一泊二日の野鳥観察会や、二泊三日の鳥羽水族館の海の生き物教室に参加した記憶があるのだけど、こんなイベントに何度も子どもたちを参加させることができる環境はいいな、と思った。
自分達でさっさと取り掛かってしまったので、手持ち無沙汰になり、僕もポスターを一枚描くことにした。負けてはならん、と気合を入れて描いていると、あっという間に九時を過ぎて終了。残りは明日に持ち越された。
隣の事務所で泊まる。4名で踊る大捜査線の映画を観ながらキリンの黒生ビール「一番絞りスタウト」で乾杯。その後横になるが暑くて眠れず、仕方がなく昨日届いた小説「(新約の)カラマーゾフの兄弟」を読んで眠気を誘う。が、一時を過ぎても眠れなかった。雨も随分納まったと窓を開けると涼しくなって、それから熟睡。