研修最終日

火曜日からの研修だったが、あっという間に最終日となった。午前中は法改正の必要がある事例について、それぞれの班ごとに現状と課題と取るべき施策をまとめるものだったが、僕の書いた事例も取り上げられていたので、それについていろいろ説明する。知床にいたときに強く感じた話だ。そして今も関係がないわけではない話。いろいろ説明をしていると、本当にいろいろな話が絡まりあっていたことを思い出して、その渦中にいたんだなぁと懐かしく思った。問題の山積(ってほどでもないけど)。自分達の工夫で何とでもなるところは、何とでもなるようにうまく運用を考えられるようになりたいと思う。ただ、戦略のミスを戦術で逆転することは無理な話。いかに最初に進むべき的確なヴィジョンを示して、そのためにどのような手段を取っていけばいいのか、道筋をつけるって本当に大事なことだと思う。その細部の場面場面では、やってくる案件をうまく切り捌いていかないと行けなくて、その時譲れるライン、譲れないライン、自分の行動がもたらすもの、方向性、そうしたものをいつも考えながら、進むべき方向に進んでいければと思う。時に大きな方向修正も必要なこともあるけどね。各班取りまとめて、それを印刷している間に、先日のシンポジウムで使ったという国立公園の写真を集めたスライドショーを見る。自然公園法は風景を守る法律だ。その大切さを端的に伝えるには、こういった写真のスライドショーはいいと思った。自分達でも簡単に作れるし。今度作って、事務所に来た人にいろいろ見せてみようと思う。
昼食はラーメンを食べ、午後のホリカミさんの都道府県の自然環境行政の実態についての話は、興味深かった。気付いていたことではあるのだけど、あらためて予算を見て、それだけしかないのだなということにはそれなりの衝撃を受けた。そして県職員の特性についても。個人的に知りたかったことをいくつか聞いて、きっと屋久島で役に立つだろうなと思い、ちょっと嬉しかった。
研修修了。閉講式の後、みんなで集合写真を撮った。今回の研修に同期みんなが来ることができたわけじゃない。都道府県に出向している同期や、東京にいる同期の中には参加できない人もいた。でも、そこそこの割合が集まり、同期会的要素が強くて、そして話をしている中で、やっぱこれが同期というものなんだなと感じた。こうした研修はまだ残ってはいるのだけど、こんなにも高い割合で集まるのはこれが最後かもしれない。今回会った面子は2年ぶりの方もたくさん。その会わない中でみんなそれぞれに取り組み、悩んでいることがあって、それは各地で共通のことも多くて、悩んだ時には組織上の上司に聞くのもいいけど、横の情報交換も捨てたもんじゃないなとあらためて感じた。
その後、時間のある面子(ほとんど全員)で本省に顔を出す。いろいろな方に挨拶し、話をする。その中で、春から引っかかっていた閊えが一つ取れてホッとした。それからまだ時間があって残っていた面子で食事+若干のアルコール。いろんな可能性があって、選択肢があって、その時のタイミングがあって、そして今があるんだということを、ぼんやりと考えながら時を過ごす。ふっと、満天に輝く東京郊外の冬の夜空の透き通った空気とか、口永良部の生暖かい夜の空気とかを思い出す。
夜九時を過ぎてお暇。みんなに会えて嬉しかった、この一週間。