縄文杉登山

朝三時半過ぎに起きて、準備を済ませ、家を出て、四時半頃屋久杉自然館前の駐車場に付いた。満天の星。朝一のバスに乗り、荒川三叉路で乗り換えて、荒川登山口に向かう。
まだ真っ暗の中出発。縄文杉登山は朝出来るだけ早いほうがいい。後になるほど込み合うので、ゆっくり縄文杉を眺めたい、ウィルソン株に触れたければ、朝一に限る。
今日は北風が強かった。木々がざわめき、寒さが身に染みる。
小杉谷のところでヘッドランプを外す。まだまださきは長い。三人は普段山を歩いているわけではないのだけど、そこそこ元気そうにしている。楠川分れのところで川原に下りて休憩。朝食のパンを食べる。川原は快適なのだけど、北風が強くてじっとしていると本当に寒かった。
三代杉、炭焼き釜跡と見ながら進むが、残念ながら石塚山、翁岳の展望はなかった。屋久島の紅葉はいまいちだと聞いていたのだけど、沢筋の木々の紅葉はなかなか味があって、遠く白骨樹の間を彩る紅葉もいい感じだった。
大株歩道入り口からの登りでは、結構足に響いているよう。ウィルソン株には、やっぱりそこそこ感銘を受けるよう。ウィルソン株からの急登を登り切るとホッとした表情。その後のアップダウンはそんなに苦ではないようだった。
縄文杉に到着し、写真を取り、デッキに仰向けになって縄文杉を見上げ、と一通りはしゃぐ。
今日は町長選挙の日だったのだけど、誰がいいか縄文杉にも訊いてみた。はっきりとした答えなんて聞けるわけじゃない。そんなことはわかっているのだけど、縄文杉を見上げながら、誰にするのかを考え続けていた。
東屋で昼食を食べてから、戻る。次々と現れる登山者。全然山に行かない三人はコンニチハマシーンになることが珍しいみたい。どこか新鮮味を感じた。
朝一で縄文杉に向かうと、帰りは夫婦杉を過ぎる辺りからたくさんの人とすれ違うが、ウィルソン株に付く頃には一段落している。この日もそうだった。朝の静かなウィルソン株、昼の静かなウィルソン株を堪能してから、戻る。
帰りのトロッコ道もダラダラと歩く。川原に下りると日が照っていたので少し暖かかった。ほんの少し、目を閉じてのんびり過ごす。
二時半過ぎに荒川登山口に戻ってきて、バスに乗って戻る。
家に戻り、選挙に行ってから、JRホテルの温泉に行く。海を眺めながら入る温泉。露天風呂は温いのだけど、すぐにのぼせてしまう僕としてはこのぐらいがちょうどいい。
夕食は「いその香り」で寿司を食べた後、家で遅くまで飲んで、昔話やみんなの近況で盛り上がった。みんな元気にしているのだろうか?ひょっとしたらもう二度と会わない人もいるのだろうなと思いつつ。
日付が変わってから就寝。