研修二日目

朝七時集合で朝のお散歩プログラムがあった。今日は富士山が見える。富士山の大きさを見て、かつて自分が見た景色をはっきりと思い出した。そうだった。こんなところだった。
さて、お散歩プログラムは、参加者のお国自慢から始まり、富士山と言えばなんだという話になり、そして私といえばなんだという話にもなった。その話の持って行き方に感心する。難しい質問じゃなくて、でも個性の出る質問をうまく出す。うまいなぁと思った。
考えてみれば、こういったインタープリテーションの実際のツアーに自分はほとんど参加したことがないじゃないかと思う。そして、今回の研修を通して、インタープリテーションとインストラクションは違うことを痛感した。
豪華絢爛な朝食バイキング後、講義+ミニワークに入っていく。昨日は疲れもあったので若干意識が飛んだ時間があったが、今日の講義は全然飽きる感じはしなかった。
川嶋さんの企画に関する講義の中で、ひとりよがり企画にならないようにするために行うべき、マーケティングの話があって、その例えとしてハンバーグカレースパゲティ添えの話があったのだけど、僕はあれは一人よがり企画になるものだと思う。
昼食後、田貫湖自然ふれあい塾内にあるジオラマ洞窟探検のプログラムに参加する。2億までは行かないが、一億なんぼして造ったとかいう風穴を模したジオラマだ。タッシーさんの解説・インタープリテーションを聞きながら、ヘルメットをつけて中に入り、二階部分から一階部分に下っていく。一階部分にはさらに小さな洞窟があって、そこにも入っていく。使い方によっては、何でもないジオラマなのだけど、うまく解説を入れていて、とても面白かった。そして、僕は本物のの洞窟に行きたくなった。
午後は企画書作りの実際を行っていく。晩飯後は本格的に書き始める。う〜んと悩んだが、2ヶ月ほど前に屋久島の事務所で昼休みにナガオカさんと話をしている時に浮かんできたアイディアを形にしていくことにした。
どういうアイディアかというと、今年だけで事務所には5〜6回「○○旅行会社ですが、屋久島でゴミ拾いを半日ほどやって、その後屋久島を回るようなツアーを考えているのですが、ボランティア等でゴミ拾いをする日はないですかね?」というような問い合わせがあった。残念ながら、一般の人を幅広く受け入れるようなボランティア活動は行っていない(会員制のボランティア活動はある)。黒潮がまともにぶつかる屋久島の海岸部分には漂着ゴミは豊富にあって、ゴミ拾いはなかなか追いつかないので、是非そのような活動をしたいというのであれば、支援したいなと考えていた。しかし、一般の人を幅広に呼びかけるのは大変だし、交通手段も確保しないといけない。保険も。でもそれだけ手間隙かけて準備して、来なかったらどうする・・・時間の無駄ではないか・・・
と、そんな話をしていた時に「そうか、『ボランティアでゴミ拾いをしている日はありませんか?』という問い合わせに対して、逆転の発想で『貴社が人集めと交通手段と保険を確保してくれれば、当所として協力しますよ!』と言えないだろうか」ということから話が始まった。協力するとすれば、ゴミの処分と自然解説。ちょっと自然に役に立ちたいマスツアー参加者に、屋久島の素晴らしさと、活動の大切さと、何より「自分の行ったことが確かに役に立った」という満足感を与えてあげるようなもの、マスツアーではなくまた別の旅の形で屋久島に来たいと思わせるようなものを作れないか。ゴミの運搬と処分はこちらで行う。幸い町がボランティアで拾ったゴミなら処分料は要らない、と協力的だ。そして、今後おそらく軽トラックも借りることが出来る。そんなことを話していた。
課題はたくさんある。行政が一企業にばかり協力するのは偏りと批判されるかもしれない。そうじゃなくて幅広にお知らせして、事務所の都合のつくときに事務所員と軽トラックを派遣して、世界遺産の、国立公園の素晴らしさをわかってもらうようなことが出来ないかなと思う。
そんなアイディアを企画書作りのフォームに書き込んでいった。
夜九時を過ぎて終了。
昨晩に引き続き、宴が始まる。いろいろな話をした。日付が変わってから解散。コテージに戻る。同じコテージに泊まっている方と計4名と学生チックな会話を久々する。懐かしいなこの感じ。
一時半ごろ、寝た。