月曜日

朝起きると八時を回っていた。あたふたと準備して職場に向かう。
午前中は、デスクワークやら何やら。
午後、職場の装備としてアイゼンを買いに行く。もう山は氷がたくさん張っていて、何も無くしていくのは危ない。明日、宮之浦岳付近まで登山道工事の完了検査のため登る人がいるので、買って持っていってもらうことにした。買ったのは6本爪の軽アイゼンだが、ないよりはずっとマシだと思う。
気合で何とかする、というのは、基本的には技術・経験を持っている人のみが出来ること。そうした技術・経験を持たずに「気合で何とかする」と言っているのは、無鉄砲というか、想像力の欠落というか、自分勝手というか、自分中心主義というか。でも、経験のない人にそんな事を言ってもそもそもわかっていないのだから仕方がないのでは、という意見もある。百聞は一見に如かず、という意見もある。経験してこそわかるもの。経験もしないのにわかるはずがない、と僕もわかってはいる。でも経験してしまっては、というか、事故を起こしてしまっては遅いものもある。事故が起きてから、「凍っていて危なそうだけど、気合で何とかする」なんて馬鹿な意見を言い訳に使う訳にはいかない。買っていいものかどうか、明確な回答はないまま、でも買っておくことにした。
本音は他の巡視にも使えるから。今回の件を言い訳にして、お守りとして買っておきたかったものを買うことが出来た。僕は12本爪のアイゼンを持っているから使わないけど、事務所の方には今後使ってもらおうと思う。
夕方会議。考えれば考えるほど、いろいろ詰め切れていない部分が多いと感じる会議なのだけど、今日もそうだった。どうするべきか。みんなが気持ちよく参加できるルール・制度にするためにはどうすればいいか。もう少し考える必要があると思う。今日もいろいろ文句を言ってしまった。
夕方、「いその香り」にいく。首折サバをたくさん食べる。シイラの寿司は初めて食べた。意外や美味しかった。
九時を過ぎて家に戻ってくる。外は雨が降り続く。屋久島の初冬の夜。