奥多摩 海沢川 沢登り

朝4時過ぎに起きて準備を進める。今回の沢は奥多摩の海沢川。他の沢も候補に挙がっていたのだけど、天気予報を見るとどうもよくなさそう。う〜んと悩み続けた結果、いざという時はすぐにエスケープ出来る沢にしよう、また初心者もいるので、まあ簡単だけど楽しいところにしよう、ということで、昨年一昨年も行った海沢川に決定した。今回のメンバーは、久々参加のぶっちー、今年のお散歩観察会沢登りには全て参加しているザハくん、そして前回の水根沢沢登りデビューを果たしたイワノさんとチシキくんの計5名。

始発に乗って、奥多摩方面に向かう。立川駅青梅駅で乗り換える。
7:15に白丸駅に到着。雲は多いがまだ晴れている。車で向かっているぶっちーとチシキくんは、渋滞に巻き込まれ、一時間ほど遅れるとのこと。駅で待っていても暑いだけなので、美容と健康のために携帯電話の圏内の範囲で、歩くことにした。

三人でお喋りしながら、ダラダラと歩く。海沢橋を渡り、養魚場を通り過ぎ、アメリカキャンプ村の端っこまで30分ほどで到着。この先に進むと携帯が通じなくなるのでここでストップ。まだ時間はあるので、ここでイワノさんにロープワークを教える。
8:40頃無事全員集合。車に乗ってさらに奥の天地沢手前の入渓点に向かう。この先はがけ崩れにより通行止めになっていた。準備をしていると、他の車もやってくる。着替えなどを車にデポし、9:05に出発。

水量は普通程度。浅瀬には、小さなヤマメの幼魚がたくさんいる。その流れに心癒される。

少し歩くと、早速泳ぐ淵に到着。ワイワイとはしゃぎながら泳ぎ、その後小滝を登る。沢登りが二回目というイワノさん、チシキくんもうまく小滝に取りついて登っている。特にロープ等は何も出さずに通過。

水は最初は冷たいと思ったが、慣れてくるとそれほどでもなく、快適に淵を泳ぎ、小滝を登る。途中、ぶっちーがアオダイショウの子供を発見。捕まえてみなのところへ持って行く。流石。その後はみんなで触ってはしゃぐ(YouTube)(もちろん最後は放した)。

さて、広い淵を持つ小滝に到着(一番上の写真)。泳いで取りつく。イワノさんが少し苦戦していて、ザハくんがお助け紐を出していた。登っていて楽しいところだ。

前半のハイライトはこの辺りまで。この先も淵を泳ぎ、小滝を登る。がけ崩れのあったところは、土砂が降り注ぎ、大きな木が倒れていて迫力があった。美しい滝で本流に合流する井戸沢の先の砂防堰堤の上で道路に上がる。10:10。天気も持ちそうなので海沢の上流にも行こうということで、林道を7〜8分歩いて海沢園地に向かう。がけ崩れによる通行止めのため、今日の海沢園地の入口は静かだった。入口の東屋でしばらく休憩。その後海沢探勝路を少しだけ歩いて、三つ釜の滝のところで再度入渓。10:40。

三つ釜の滝は、一段目は左壁を登り、2段目・3段目は左を巻き気味にさくさく登る。特に何も出さず。その上の深い釜を持つ小滝は滑り台にして遊ぶ。楽しい。

GoProのスイッチを入れて滑り落ちる。

飛び込みもやった。勢いよく飛びこむと最後の最後に軽く足がつく深さ。みな二回以上ずつ、滑り下りたり飛び込んだりして遊ぶ。

その先のネジレの滝は右岸をさっくりと巻く。去年はキャニオニングツアー客がたくさんいたが今日は静かだった。巻き道ははっきりとした踏み跡となっていて、鎖もついていた。

その先の泳ぐ淵+滑りやすそうな小滝は、先陣を切ったチシキくんが小滝になかなか這い上がれず苦労していた。イワノさんにはザハくんがロープを出す。こうした挑戦でちょっとずつうまくなっていくのだと思う。大滝の手前の淵でヤマメが石の裏に隠れた、というので手を入れてみる。いた!掴みかけたがでも逃げられた!軍手をしておけばよかった。残念。

20mの高さを誇る大滝には11:25に到着。今日は誰もいない。皆で釜で泳いではしゃぐ。イワノさんがザックを抱いてプカプカと浮かんでいる。ラッコ気分。ぶっちーがヤマメを捕まえかけたけど逃しました、というので次は軍手を付けてトライしてもらう。と、一匹手づかみで捕まえてきた(YouTube)。流石!

大滝は右岸から大きく巻く。最初は50mほど左にトラバースする。わかりにくいが途中に古いくすんだ色の赤テープが付いている。途中の巻道には、新しいトラロープもついていた。大滝の上部から大滝を眺める。左に目を移すと堂々たる不動滝(10m)が美しく、また不気味さも相まって存在している。その先の巻きは、踏み跡はしっかりしているが、細くて高度感があるので慎重に行く。

支沢を渡った後、細いトラバースの踏跡をたどって懸垂下降ポイントに到着。ここに人は滞留できないので、ぶっちー、イワノさん、チシキくんには手前で待っておいてもらって、ザハくんと懸垂下降のセッティングに行く。立木でとったセルフビレイにぶら下がりながら、解説しつつザハくんに懸垂下降のセッティングをやってもらう。そこから10mちょっとをザハくんがトップバッターで下る。その後、チシキくん、イワノさん、ぶっちー、僕と下る。初めての懸垂下降とあってチシキくん、イワノさんの動きは流石にぎこちなかった(YouTube)が、終わって楽しかった!と話していた。

不動滝の上を12:30に出発。雲がかかって沢の中が薄暗くなった。小さな淵・小滝が続く。一箇所、小滝のすぐ横の左岸の岩肌を行くところで少しだけバランスを要するところがあって、イワノさんには先に登っていたぶっちーからお助け紐を出してもらって、念のためお助け紐で確保してもらった。

標高730mの2:3で沢が分かれるところで、大休止。12:45。コンロを出して、お湯を沸かし、カップラーメンを作る。体が冷えているのでいつもの5倍は美味しかった気がする。ここで一つのカップラーメン伝説があったが、それは内輪だけの話にしておこう。その後はお茶を飲んで、いつも通り買ってきた成城石井オリジナルチーズケーキを食べる。いつもながら美味しかった。

13:25に出発。右俣を行く。ワサビ田跡の横にはワサビが生っていた。13:40に登山道(海沢探勝路)に出る。沢は無事終了。

装備を片付け、少し荒れた登山道を下る。13:45。晴れているが天気は不安定。時々雨が降った。海沢園地入口には、14:15に到着。そして林道を歩いて、14:35に無事入渓点に戻ってきた。



■今回の沢の様子をまとめた動画はこちら↓YouTube、9分)


■全部入りのロングバージョンはこちら↓YouTube、16分半!ちょっと長くし過ぎました・・・)

※ロングバージョンは、GoProで撮影した動画、撮影時間が長かった滝登りの動画、滑り台での各自のスローモーション動画等を追加しています。



ぶっちーに車で奥多摩駅近くのもえぎの湯まで送ってもらう。ここで解散。お疲れさまでした。ぶっちーとチシキくんは車で一足早く帰り、ザハくんとイワノさんと僕は温泉に入る。今日の温泉は少しぬるかった気がする。温泉あがりに生ビールで乾杯!やっぱり山の後の温泉の後のビールは格別だ。

奥多摩駅まで歩き、16:23発の快速ホリデー号に乗って都心に向かった。今夜は隅田川の花火があることもあって、立川駅から先は浴衣姿の方がたくさん電車に乗っていた。

帰宅後、相方の職場の近くを訪ねて一緒に外食。家に戻ってきてからは、NHKスペシャルの深海の巨大生物を観て心ときめかせる。面白かった。

すっかりお散歩観察会の定番コースとなった海沢川。良く泳ぎ、小滝に登り、滝を滑り、飛び込み、懸垂下降もやって沢登りの楽しさはより伝わったと思う。次回以降も楽しく怪我なく山に行きたいな、と思う。


※今回の写真付き記録は、こちら(お散歩観察会のページ)