帰省先にて

実家に帰ったついでに、相方と一緒に久々懐かしい場所を訪れた。
一つは、白灯台
昔は犬の散歩でよく来ていたし、中学生の頃はサザエを採りに皆で泳いでいた場所だ(地元中学生は黙認されているはず…)。しょっちゅう来ていた場所なのだけど、ここを訪れるのは十数年ぶりだろうか。
波の音、潮の香り、空を舞うトンビ。そして変わってしまっているところもあるけど、大きくは変わらないこの景色。この景色の中でいろいろな夢を見てきた。世界を何とかしたいとぼんやりと考えていたあの頃。その思いを思い出しながら、ゆったりと歩くひととき。
なんでもない様子を映した動画はこちら(YouTube)

そして、もう一つは、犬戻峡。隣町にある何でもない渓流の片隅。ここで渓流釣りにトライし続けた。今見ると非常に小さな淵だ。なかなか最初の一匹が釣れずに、でも美しい渓流にいられることが楽しくて、父親と一緒に過ごすのも楽しくて、早朝・または夕暮れに来ては、結局釣れないままで、カップラーメンを食べて帰ったりしていたっけ。懐かしさがこみ上げてきた。僕の渓流釣りの原点だ。ここを訪れたのは、実に21年ぶりだ。ちょっと考えることがあって、この場所を再び訪れたくなった。
動画はこちら(YouTube)

どちらも観光客も誰もいない、何でもない場所だ。でも僕にとっては特別な場所だったし、今も特別な場所であり続けている。そんな場所が、残っていてくれているのは、嬉しい。

夕方、東京に向けて出発した。有楽町駅横の火事の影響もあって、新幹線は大幅に遅れていた。日付が変わる頃にようやく家に戻ってきた。懐かしさと同時に新たな思いを胸に抱いた一日だった。