休日  Parc national de la Mauricie Snowshoeing

天気予報を見て土曜日にスノーシューを計画したのに、どんどん予報は悪くなって、今日は雪のはずだった。あまり雪が降ると運転が嫌なので、様子見とも思っていたのだけど、朝起きると案外いい。よし、とつぶやいて予定通りモントリオールから200km離れたモリシー国立公園(Parc national de la Mauricie、モーリス国立公園)に行くことにして、家を出る。この公園は昨年9月の紅葉時期に一度訪れている森と湖の美しい公園だ。
モントリオールを出発したのが何だかんだで7時半を過ぎて、さらに途中ナビの行き先を国立公園の管理事務所にしていたので公園の入り口とは別のところに行ってしまい、結局国立公園の中に入ったのは10時前になってしまった。空いているのかなぁと思っていたら、クロスカントリースキーの大会か何かがあるのか、すごい人で駐車場も車が溢れ、誘導してもらって空いたスペースに駐車した。Rivière à la Pêche Service Centreも人で溢れていて、さっさと出発することにした。

10時5分に入り口を出発。今回歩くのはLac-du-Pimbinaという#15の番号が振られているコースで距離は13.1km。コースタイムは5時間半。地図はこちら(PDF)参照。途中までと最後の部分は秋に歩いたRuisseau-Bouchard(#14、距離8.3km)のコースと被っている。

こちらのトレイルに来ると急に静かになった。スノーシューは履いたけど、しっかりと踏み固められていて必要はない。ただ時々凍っているところがあるので、スノーシューを履かないとしたら軽アイゼンはあったほうがいい(スノーシューにはスパイクが付いているのでこれを履いていれば滑らない)。

最初は登りが続くのだけど、快調にサクサク登って、何名か追い抜いて展望のいい高台に立つ。広がる森が美しい。北海道の森みたい(こちらの方がもっともっと広いですが)。

そしてLac Solitaireを見下ろす展望ポイントに到着。秋にはエスプレッソコーヒーを飲んだ場所だ。

湖沿いに下って、#14のルートとの分岐点(BB)に到着。10:55。この先は初めてのルートだ。午後以降雪がたくさん降るらしく、出来るだけさっさと歩き通して早めに家に帰ろうと思い、スタスタと歩く。のんびりしたくなる自然の中で、いつも以上に計画的にサクサクと時間を切って歩いているのはある意味で滑稽なことだと思う。
先週に引き続き、今週もキツツキを見ることができた。静かな森の中に木をつつく音が木霊する。

他にはカラの仲間を何羽が見たけど、哺乳類は全く見なかった。
CCのポイントを通過して、少し山を登り、11:30にLac Benoitを見下ろす展望ポイントに到着。ここは切り立っていて、岩も出ていてなかなかの眺め。素晴らしい。

DDのポイントから先は黙々と歩く。森はどこかメルヘンチックな雰囲気が漂っている。

静かな山なのだけど、写真を撮っていたら、男女2名の1パーティーが追いついてきて追い越して行った。スノーシューは履いていない。このぐらいルートの雪が締まっていれば、スノーシューなしの方が速く歩けると思う。
だんだんと雲が増えてきて、それが背中を押して黙々と歩く。FFのポイントがちょうど中間地点。12:20なり。

その先で初めてテルモスから紅茶を出してゴクリと飲んだ。外気温は−10℃程度。温かい。そしてありがたい。
特に何も出会うことなく、黙々と歩く。森は美しい。Lac aux Chevauxの横を通りすぎて、GGのポイントで#14のルートに合流。13:00。さらに進むとクロスカントリースキーのコース(夏場は車道)と交差する。何名かのスキーヤーが軽やかに抜けていく。やっぱりスノーシューよりもクロスカントリースキーの方がメジャーなスポーツなんだと実感。

でもその一方で、三週間連続でスノーシューを履いてトレッキングルートを歩いていると、スノーシューの利点もよくわかってきた。スキーであれば躊躇するような、というか最も苦手な細かいが傾斜のあるアップダウンがスノーシューは得意で、そうした森の中を歩くのであれば、スノーシューもなかなか素敵なものだ。そして車道部分を滑走するよりは、森の中を歩くということが自分には合っている気がしていた。
渓流沿いの道を下る。秋はせせらぎが爽やかだったけど今はすっかり雪に覆われている。

紅茶を一口飲んだだけで後は何も食べずに黙々と歩いていたので流石にお腹が空いてきた。息が荒くなって体脂肪を燃やしているのがよく分かる。やがて雪が本格的に降り始める。そして、トレイル入口に戻ってきた。14:05。きっかり4時間だった。
今回のスノーシューをまとめた動画はこちら(YouTube)

帰り道は、国立公園の外に出て高速道路に着く頃には雪は小降りになって、特に問題なく進んだ。ただ、モントリオール市内に入ると再び結構降り始め、早めに帰ってきてよかったぁ、としみじみと思った。
帰宅後は車中のラジオの中で聴いていた曲を探し出して聴いていた。カナダのラジオ番組はやはりカナダ出身のアーティストが好きで、KieszaのGiant In My Heart(YouTube)が割とヘビーローテーションされている。

さて、モリシー国立公園のスノーハイキングコースは、静かな森のトレイル。コース中、出会った人は7名だけだった コースの長さも選べるし、いろいろな人が楽しめるコース。時々凍っているところがあるので、スノーシューはなくても軽アイゼンは持っておいたほうが安心だと思う。天気が気になって急ぎ足なハイクだったけど、それはそれで楽しいものだった。