日光へ

今日、明日と相方と二人で日光へ旅行に行く。時差ぼけは不思議なもので、カナダ→日本ではあまりきつくない。二日酔いにはならず、爽快に目が覚めて、家を出た。
ただ、天気はすっきりしない。
浅草から東武日光線の快速に乗って、日光駅へ(特急スペーシアは売り切れていた)。早めに並んだので割といい席に座ることができた。出発してすぐに東京スカイツリー駅があって、スカイツリーを真下から眺める。まだ上ったことがないなぁ。

その後は、のんびりと電車は進む。車窓の日本的な風景が、ただそれだけなのだけど、嬉しい。相方のiPadが、先月アメリカに持って行ってその後simカードが認識されなくなった、という話をされて、いろいろ原因を突き止めようと頑張っていたのだけど、結論から言えば、再起動すれば正常に戻った。ほ。
日光には昼前に到着した。駅前のトヨタレンタカーで予約しておいたレンタカーをピックアップして、まずは旧今市市内にある蕎麦屋を目指す。正午前に到着したのだけど、ちょうどタイミングよくカウンター席が空いていてすぐに座ることができた。ほ。店の名前は玄蕎麦河童。10割蕎麦のせいろを大盛りでいただく。

東京の蕎麦屋と比較して量は多め(並みでもそれなりの量がある)。蕎麦の美味しさを表現するいい単語を僕は持ち合わせていないけど、美味しかった。カウンター席もテーブルが広くて快適。僕としては高評価。
その後は、足尾銅山へと向かう。このあたりは、かつて大学院にいた時に調査の手伝いで中禅寺湖に1週間ほど泊まり込んでいたことがあって、その帰り道に、足尾銅山鉱毒事件への関心からこの辺りをバイクで通過したことがある。でも、足尾銅山の坑道の中に入り込んだことはなかった。
足尾銅山観光の入口に到着。ちょっと寂れた感じが漂う。案内に従って歩いて行くと、受付の建物があって、まずはトロッコ列車(15分間隔)を待つ。足尾銅山の鉱石が展示されている。「安全専一」という標識があって、これが安全第一の標識につながったという解説に、ほぅ、と頷く。
さて、トロッコ列車に乗り込んで出発。

通洞坑という坑道から中に入る。足尾銅山全体では坑道の長さは約1200km(東京→函館)もあるそうな。

ロッコを降りて、歩く。まず、豊富な地下水に驚く。坑道のあちらこちらから水が滴っている。

そして、観光客が少ないことから、ざわついた感じがない。前後の客と少し距離をとって仄暗い坑道を歩くと、江戸時代の坑道の雰囲気を少しでも感じ取れる気がした。つまり、ジメジメとして、心細い明かりしかなく、歩きにくく、どこか差し迫ってくるような不気味さもある・・・。一方で、あちらこちらにある解説のスイッチを押すと、お化け屋敷を怖くなくしたような動く模型と音声での解説がつくので、ある意味で怖くなく、またお化け屋敷が割と苦手な身としてはある意味で怖い(その点相方は全く平気そうです・・・夜の森を歩くとかは、僕も割と平気なんですけど)。
沈殿銅の回収箱や、析出した青色の銅の壁も眺める。


坑内の蛍光灯には苔が青々と茂っていた。どこか不思議さを感じる小さな生態系。

坑道と言えば、過去に石見銀山の坑道を歩いたことがあるけど、人がたくさんいて賑やかだった。その点、こちらは、ひっそりと静かにかつての坑道の様子に想いを馳せることができると言えるかもしれない。

しばらく坑道を歩くと、その先には鉱石や各種機械、歴史などの展示施設があって、終了。この写真は足尾銅山で取れた99.9%の銅。この一塊で20kgなり(結構重かった)

この足尾銅山の様子を簡単にまとめた動画はこちら(YouTube、1分半)

その後は、日光方面に戻って、中禅寺湖を目指す。いろは坂はすっかりの雪景色。バイクでこの坂を登った時は楽しかったなぁと懐かしさに浸る。そして、華厳の滝に向かう。
この華厳の滝も、過去に中禅寺湖に滞在していた時は訪れなかった。僕にとっては初めての華厳の滝。天気は悪く、雨になりそうな湿った雪が降っている。滝つぼの近くに向かうエレベーターがあって、一人550円入って下る。展望台に立つも、ガスがかかって何も見えない・・・(同じタイミングで来た方々はみな滝は一体どこにある?と騒いでいた)。しばらくするとようやく霞が取れてきて、相変わらずはっきりとはしないものの、その姿を確かに眺めることができた。

見ることができてよかった。
エレベータで駐車場に戻ってからは、上の展望台からも眺める。

この日の真っ白な華厳の滝の様子はこちら(YouTube)

その後は今宵の宿を目指す。ちょっと贅沢をして、トリップアドバイザーで高評価だった奥日光森のホテルに泊まることにした。道中、雪がかなり降っていて、さらにホテルの駐車場は雪で覆われ滑りやすくなっていた。スタッドレス+四駆を借りておいてよかった。
ホテルの入口のロビーは床暖房でポカポカしていた。部屋もなかなか素敵。窓の外では雪がしんしんと降り続いている。早速温泉に入ってホッと一息つく。そう、カナダに行ってのこの一年、温泉力のある温泉に入りたくてしょうがなかったのだけど、ここの温泉は硫黄臭も強く、お湯は白濁していて、ポカポカと温まり大満足!
晩御飯は、一品一品は量は少ないが品数が多くて、相方と二人で食べる順番を決めながらいただいた。

贅沢なひととき。温泉と会席料理と畳があって寝転がれるセンスのいい和洋室に、日本にいることをひしひしと感じながら過ごしたひとときだった。