休日 Lac Savane Canoe Camping 二日目

夜半、タープをたたく雨粒の音で目が覚めた。雨かぁと思いながら再び眠りにつく。次に目を覚ますと明るくなっていた。朝5時。少々の二日酔いで頭が重い。5時半を過ぎてテントを抜け出す。よく晴れている。時々ハシグロアビの鳴き声が湖面に響き渡る。それに呼応してか、時たまウォーンというオオカミの遠吠えのようなものも聞こえてくる。

朝から焚き火をしつつ、レーズンパンを焼き、凍らせたまま持ってきたサーモンホタテミルクスープ(材料:スモークサーモン、大粒ホタテ、ジャガイモ、玉ネギ、ニンジン、マッシュルーム、ブロッコリ、ディル、ケッパー、生姜、コンソメスープの素、ミルク、岩塩、胡椒)を温め、紅茶を入れた。りんごも齧る。

小鳥がさえずり、リスが駆け抜けていく。いい朝だ。急ぐ理由もないのでのんびりと過ごす。
8時15分を過ぎて出発。昨日周っていない湖の北側へと向かう。体がカヤックに慣れてきて、沖合に出るのも不安がない。

湖の中島を通り過ぎて、向かい風に逆らって北側にある湾内へと向かう。この北側の湾がなかなか良かった。
まず湖の北端部分には、隣の湖からの流れ込みがあって、そこに魚が群れている。


Walleyeだろうか。でもマスのようにも見えるものもいたし確信は持てず。しばらくそこに留まっていると虫が集まり始めたので退散。

その西側にある湿原では、水を飲んでいるオジロジカを発見!嬉しくてズームカメラを構えるが、ズームしようとするとカメラがエラーを起こして動かなくなる。昨日の水没の影響が出たか?そういえば昨日は乾かしたりしなかったし・・・ということで、あまりいい写真は撮れなかったのだけど、印象深い場所となった。

このFujiFilmのFinepixS1は、残念ながら現在の製品リストからは落ちてしまった。防滴のズームカメラというのは他にないし、アウトドアを楽しむ方にはすごくいいカメラなので、残念なところ。そうである故、壊してしまったか?!というのは結構ショックが大きかった。
さて、追い風に乗って出発地点に戻る。ここにもシカがいた。湖畔を歩いているシカはなかなか絵になるものだ。9:50に上陸。無事終了。

と、あっという間に無数の虫に囲まれた。慌てて防虫ネットを被る。これ以降、カヤックの片付け途中には虫にたかられ続ける。200匹以上は周りにいたと思う。ただ幸いにして長袖・長ズボン+防虫ネットのおかげで一箇所も刺されなかった。これがこの時期のキャンパーの数を減らす原因なんだとしみじみと感じた。今日は昨日よりも気温が高かった。
カヤックは日に干してある程度乾かしてから、空気を抜いて畳んだ。大量の虫を引き連れて荷物・車から離れ、そこから猛ダッシュして荷物を回収し、車に積み込む。そうしたことを繰り返して、無事準備を整え、出発。車の中には何匹か虫が入ってきたが、窓を開け送風機を全開にしていたところ、幸いにして近寄ってこなかった。
緑のトンネルの中を進む。林道ではウズラのような鳥を二度見かけたがあれはなんだろうか?ポーテージのポイントでは川下りを楽しんでいるカヤッカー・カヌーイストが見える。道沿いはどこまでも新緑が眩しい。

モンロー湖サービスセンターに立ち寄った後、モントリオールを目指して車を走らせる。特に渋滞もなく順調に進んで14時前には帰宅した。
今回のLac Savaneは、まず独り占めだったのが驚きだった。それは、そもそも人が少ないことに加えて、この時期の湖畔のキャンプが、蚊・ブラックフライで不快なことがあるのだと思う。今回ハンモックを持って行ったのだけど、初日は寒過ぎて使う気にならず、二日目は虫の餌食になることが明白だったので使う気にならなかった。
Lac Rossiとの比較で言えば、どちらの方がより雰囲気があって楽しいかと言われれば、Lac Rossiだと思う。Lac Savaneは片方の湖畔には道路が走っていて、それは湖面からは見えないのだけど、やっぱりどこか人臭さを感じてしまう部分もあった。もっとも入り組んだ奥の湾に入っていけば、格別な雰囲気はあるところでした。
何はともあれ、今シーズン初のカヌーキャンピングは無事かつ楽しく終えることができた。