休日 Mont tremblant River kayaking & SUPboading

朝は寒かった。

寝袋のジッパーを閉めずに寝ていたら寒くて目が覚めた。温度計は手元になかったのだけど、多分10℃未満、7〜8℃ぐらいだったと思う。体を温めに3分ほど歩いたところにあるトイレまでテクテクと歩いていく。キャンプサイトに戻ってきてからは、お湯を沸かし、紅茶を作る。まだ6時前だ。Nicoはまだ寝ていたので、僕も服を着込んでから木に吊るしたハンモックに横になった。
朝ごはんはオートミールにフルーツ。オートミールはほとんど食べたことがなかった(2〜3回?)ので、作り方も含めて新鮮だった。これはバックパッキングやカヤックツアーに良い気がする。割とのんびりと過ごす。そして、シャ湖(Lac Chat、猫湖)へと車で向かう。天気は非常に良い。道すがらオジロジカが道のすぐ横で草を食んでいた。

今回のコースの地図はこちら(PDF)

シャ湖の駐車場は一台も車駐まっていなかった。

Nico曰く、ハイシーズンは車に溢れているのでこれは珍しい!とのこと。ただ、その後は続々と車がやってきた。
今回、Nicoダガー社製のレクレーションカヤック、僕はSUPでこのディアブル川(River du Diable)を下る。SUPを使うのは3回目だけど、川下りに使うのは初めて。僕の持っているSUPは三つのフィンが取り付け可能で、フィンは短×2、中×2、長×1があって、最初は瀬があって浅いところも多いので、短×2だけを使うことにした。さらに、SUP用のシングルパドルに加え、ダブルブレードのカヤック用のパドルを持っていくことにした。膝立ちでこのダブルパドルで漕げば、ほぼインフレータブルカヌーと同じ様な感覚で操ることができるはずだ。初めてだけにそこそこ緊張していたので慎重を期すことにした。
空気を入れて組み立てる。そして9時半に出発。先週に引き続きこの川を下れる喜びを噛みしめる。

フィンが短×2なので、SUPは一漕ぎごとに首を振った。2漕ぎがせいぜいで頻繁にパドルを持ち替える必要があって少々面倒だ。面倒になり早速ダブルパドルに替えて膝立ちで湖を横断する。この方法なら首は振らないし、スピードもそこそこ出ている。
そしてそのまま最初の瀬に突入!立っていたらそれなりに大変そうだけど、膝立ち+ダブルブレードでは何も問題無し。

次の二番目の瀬には隠れ岩があってそこだけ要注意なのだけど、SUPの動きは鈍く、一箇所岩に挟まってSUPを降りてやり過ごした。ただ、簡単に降りられるのでその点では非常に楽で、安全・安心感すら感じることができた。
その先は、立ち上がってシングルパドルで漕ぐ。

瀬にも突入したけど、底が川底の石につっかえた時だけは少しバランスを要するが、他は何も問題無い。SUPから見た視界が好きだ。カヤックよりも目線が高く、川の中が良く見える。そう川の透明感が高ければ高いほど、SUPは楽しいと思う(尤もこれはSUPに限ったことでは無いですけれども)。
一方で、流れがあるから良いものの、短いフィン×2だけでは1漕ぎ、せいぜい2漕ぎごとに持ち替えるのは面倒だった。スターンラダーも使ってみたけど、一漕ぎごとに使うのは効率が悪過ぎる。あまりにも頻繁に持ち替えていたので、他のカヤッカーから「そのSUPにはフィンは付いていないのか?」と訊かれ、「川下りなので短いフィンを使っているんです」と答えた。すいすいと進んでいくNicoを追って結構一生懸命漕いでいた。
森の中は鳥の声に溢れている。

コガモを連れているカワアイサCommon merganser)を結構見かけた。

川岸にオジロジカがいてこちらを気にせず草を食んでいる。

水の中の水草が美しい。穏やかな流れ。美しい森。ただ、ただ心が癒される。


Nicoが結構早く進んでいくので、途中シングルパドルを諦めてダブルパドルに持ち替えて漕ぐ。格段に速く進む。

結構差がついてしまったなぁと思っていたら、上陸して休憩していた。僕も上陸して、パンを齧る。空にはヒメコンドル(Turkey vulture)が悠々と舞っていた。NicoにもSUPを試してもらって遊ぶ。
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ここでフィンを短×2から、短×2+中×1に変更する。この変更で、持ち替え頻度が4回に1回になり、スピードが上がった。
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ディアブル川は人気のコースで、他のカヤッカー、カヌーイストも流れてくる。ほとんどはレンタルの方で、種類はカヌー、シットインカヤック、シットオントップカヤックの三種類。シットインカヤックに乗った女性の方が、途中サンダルを落として、それをカヤックの上から拾おうとして見事に沈していた。いやはや。
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中間地点の橋(Pont de la Sablonniere)を越える。この先は流れがさらに穏やかになる。
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地層が出ているところがある。
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途中で再び上陸。水中メガネを付けて潜る。水は茶色だけど透明感はある。でも僕が潜ったところでは大きな魚は見つけられなかった。岸際では稚魚が群れていたのでそれを掬って遊ぶ。
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ここでさらにフィン構成を変更した。中×2+短×1という構成。さらに直進性が増して漕ぎやすくなる。長いフィンをつけることを何度も考えたのだけど、浅いところがあって、SUPを漕いでいる時にフィンが川底につかえてバランスを崩すのが怖かったので長いフィンは結局使わず。
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くねくねと蛇行する川を進む。ただ、ただ、美しい。
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SUPはずっと立っているので、それなりにいい運動になっていると思う。
眼前に大きな岩肌が迫る。ヴィア・フェラータが行われている岩場だ。
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途中の流れ込みにNicoが入って行って、僕はそちらには行かなかったのだけど、後で何かいましたか?と訊くと、「うん、シカ2頭とムース、さらにクマも見たよ」とのこと。ええっ!と思ったのだけど、ニヤニヤしていたのですぐに冗談とわかってちょっとばかりホッとした。
州立公園の入り口にかかる橋をくぐって、ゴール。時刻は13:20。
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バスは14時なのだけど、Nicoがヒッチハイクして車を取ってくるよ、と言って出かけて行った。2台目の車が停まってくれたらしい。その間僕はカヤック・SUPの砂を洗い、干して、と片付けをやった。
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この川下りの様子をまとめた動画はこちら(YouTube)
[https://www.youtube.com/watch?v=xut_37ft13Y:movie]
その後は、場所をモンロー湖(Lac Monroe)に移して、そこでカヤックをすることになった。Oursのキャンプサイトの横のビーチに向かう。僕はSUPを片付けて、愛用のインフレータブルカヤックであるエアロナットを組み立てる。エアポンプを勢いよく使っていたら、パーツが外れる。最初途方に暮れたのだけど、直せそうな気がして、分解して修理した。こんなこともあるもんだ。気をつけよう。
モンロー湖は昨年8月に一度漕いでいる。その際は北側に向かったのだけど、今日は南側に向かう。岸辺では泳いでいる方が多数。家族連れが楽しそうに過ごしている。
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途中湿原地帯に寄りつつ、モンロー湖の南端まで向かい、そこから引き返してきた。
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南端には黄色いブイが浮いていて、その先は岩岩した瀬が続いている。
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戻りは追い風ともあって順調だった。
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トンネルをくぐって、Oursのビーチまで戻って来る。
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その後は、キャンプサイトに戻って、早速焚き火を開始する。昨晩寒くて夜半に目が覚めてしまった、というNicoは、僕の持って来たハンモックで1時間以上寝ていた。
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晩御飯はBBQ+和式カレー。ステーキを焼き、ソーセージ・マッシュルームを炙り、ビール・ワインとともにいただく。
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焚き火の横でいろいろな話をする。本当にいろいろなことをされてきたんだなぁと感心しながら話を聞いていた。
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夜22:30を過ぎてNicoはテントに入っていって、僕はその後も焚き火のそばで佇んでいたのだけど、23:30を過ぎてテントに入り、眠りについた。