休日 Lac du Caribou kayak-camping 初日

朝8時頃モントリオールを出発した。モントリオールから北東方向に約200km離れたモリシー国立公園(La Mauricie National Park)に向かう。この週末はその中のLac du Caribouカリブー湖)(と、その先にあるBaie CobbとBaie des Onze îlesというつながった湖(Baieは湾という意味なので、湖としては独立して数えられていないのかもしれません))にカヤック&キャンプをする予定。地図はこちら(地図上の正方形の一辺が1km)。

10時前に公園の入口に着いて、受付を済ませ(釣り券も購入)、先へと進む。10時半にカリブー湖の入口の駐車場に到着。たくさんの車(30台近い?)が停まっていてびっくりした。もう少し静かな湖だと思っていたのだけど。
カヤックやキャンプ道具を持って500m離れた湖のほとりへと向かう。湖畔には何人も人がいて、カヌーで続々と出発していった。カヤックを組み立てる。天気が良くて肌がジリジリと焼けた。

11:30にようやく出発。カリブー湖の北側を岸に沿って漕いで行く。水の透明度は高くて、茶色に着色されていなくて、湖底の光のゆらめきがよく見える。素敵。


黄色いハスの花が顔を出し、またアヤメの仲間だろうか、紫色の花が可憐に咲き、その間を飛び交うたくさんのイトトンボがいた。天気が良い中、ゆらゆらと漕いで行く。


カヌーのハイシーズンだけあって、カヌー・カヤックは数隻は常に視界に入ってくる。それに僅かながらの混雑感を感じている自分がいて、でも日本だと数が少ないと感動するだろうになぁーと思いながら進む。それにしても釣りのライセンス数はある程度限られているはずなのに、みんな釣糸を垂れていた。計算が合わないので、はて?と思いながら進む。
岸際のカヌーキャンピングのキャンプサイトを見ると、2頭の犬が元気に走り回っていた。この場所はバックカントリーエリアなので、ペット同伴は(残念ながら)禁止で、それは受付でも念押しされるのだけど、そんなこと知ったこっちゃーないということなのだろう。

さて、1時間半ほどカヤックを漕いで、Baie Cobbとつながる浅くて細い水路に至った。砂の湖底にいるのは巨大なおたまじゃくし。小さなお子さんを連れた家族連れが泳いで遊んでいる。

ここの入り口は浅くてカヤックの底が引っかかるので、カヤックを降りて引っ張った。Baie Cobbの入口までの50mほどの区間は浅く、慎重に進む。そしてBaie Cobbへ。
Baie CobbのNo.2のキャンプサイトが今宵の宿で、テントを張る区画が30mほど離れつつ4区画ある。一番奥の区画はすでに人がいたので、一番手前の区画に上陸。13:20。

木製階段を上った一段上のサイトにテント・タープを張って、ノンアルコールビールを飲んで一息ついた。

日が暮れるまでまだまだ時間があるので、荷物を残して出かける。13:50に出発。
Baie Cobbの浅瀬はおびただしい数の巨大おたまじゃくしがいた。ライズリングが湖面に生じて、おっ、トラウトがいるのか?と思ったりしたのだけど、ほどなくそれがおたまじゃくしのライズリング(魚が水面の餌等を食べようとして上がってきた際に生じる水紋)であることに気がつく。湖面すれすれを飛んでいるイトトンボにジャンプして食らいつこうとしているおたまじゃくしもいる!!ある意味で驚愕の光景だった。
浅い水路を通って、カリブー湖に戻り、Baie des Onze îlesに向かう。左手に見えているキャンプサイトNo.5は、この湖の中で唯一焚き火が許可されているサイトで人気がある。もともとは全面禁止だったのだけど、(おそらく今年から)実験的にこのサイトだけOKとしているとのこと。
Baie des Onze îlesをゆったりと漕いで行く。このカリブー湖はワピッザゴンク湖やエドワード湖よりも奥まっているので、何か大きな動物に遇わないかと期待していたのだけど、特に何も遇わなかった。それでも湖は美しく、初めて訪れる場所というのはやっぱりときめきが大きい。キツツキのドラミングが湖上に響く。



Baie des Onze îlesは名前の通り島が点在している場所なのだけど、点在する島への上陸は鳥類の営巣地保護のために禁止されている。でも、いくつかの島では昼寝やお茶を楽しんでいるグループがいた。確かに上陸適地で何もルールがなかったら自分もおそらくは上陸して昼寝をしたくなる場所だろう。

隣の湖に向かうポーテージポイントには小学生ぐらいの年齢の子たち10人ぐらいと何名かの大人のグループがいて、賑やかだった。岸際のキャンプサイトでは、僕も持っている折りたたみ椅子を出してくつろいでいるカップルがいる。釣竿を持ってきたので、時々キャスティングを繰り返したけど、全然食らいついてくる気配はない。湾の奥まったところは、釣りも進入も禁止になっている湖があって、静けさが漂っている。キツツキが賑やかに頭上を飛び越えていく。カヤックの上でぼんやりと過ごしながら、ただ静かな景色に見惚れている。

Baie Cobbのキャンプサイトには17時を過ぎてから戻ってきた。

折りたたみ椅子を置き、蚊取り線香を4つ焚いて、結界を張り、ビールを飲みながら本を読む。

僕の泊まったサイトは焚き火は禁止なので、読書以外に大してやることがない。日は長くて夕方19時なんて序の口で、21時を過ぎても明るかった。

気がつけば4つある区画は全部埋まっていた。でも距離が離れているので混雑感は皆無だ。
湖面を横切るビーバーに気がついて、カヤックに乗って静かに近づく。

でも、ドボンッと大きな音を立てて潜ってビーバーは逃げていく。少し離れたキャンプサイトでは焚き火の明かりが煌々と照っていた。

暗くなり始めた湖面で釣りをしている人がいて、トラウトを何匹か釣り上げている。ワームじゃなくてスプーンを持ってきた方が良かったなぁーと思いながら、何投かしてみたけど、全然掛かってこなかった。
まだ明るさの余韻が残る22時頃、眠りについた。